「海基金」から2023年度に基金を拠出した「沖縄県立沖縄水産高等学校」さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
2009年から続く沖縄水産高校と協力企業による沖縄本島南部海岸での ビーチクリーン活動
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本校海洋サイエンス科海洋生物類型・マリンスポーツ類型と、フェリシモさま、RGC(琉球ガラス村)さま、ビクトリー陶器さまとの合同で行っている沖縄本島南部海岸でのビーチクリーン活動を、今年も3月21日(木)に実施する事ができました。
ここ数年は、同じポイント(糸満市西崎5丁目の北側海岸)で清掃活動をしていますが、ゴミが少なくなったという感覚には至りません。毎年、毎年、大量のゴミが集められます。誰が? なぜ? という嘆きが出てしまいます。今回も100kg超のゴミが集まりました。
1校と3社が集っての活動は1年に1回、途中コロナ禍で実施できない年もありましたが、2009年から始まり、16年間継続しています。生徒たちは卒業し、各組織の担当者も入れ替わりがある中、持続的な活動となっている事は誇らしく思っています。決して大きな活動ではありませんが、海岸にゴミが見られる限り、長く続けていく必要を感じています。
サイエンス科では年間を通して、スクーバダイビング、スキンダイビング、生物観察など実際に海でおこなう実習授業が多くあります。南部でのポイントは、北名城ビーチ、米須海岸、大度海岸、ギーザバンタ、波名城の郷ビーチ、奥武島など様々ですが、生徒たちは海から戻る際にゴミを拾ってきます。中には、海ゴミ問題、特にマイクロプラスチックに関する意識が高く、細かいプラスチック片をていねいに集めてくれる姿も見られます。
昨年、12月におこなわれた沖水祭では、海洋投棄された漁具、漁網でのゴースト・フィッシングが問題になっていることから『ゴースト・フィッシャーマン』を作って、問題提起もしました。日々さまざまな活動を通して環境問題、特に海ゴミ問題について考えるよい機会となっています。
〈支援者のみなさまへ〉
県立学校という限られた予算の中、『海とかもめ部』の海と仲よくしながら、海をきれいにするという想いを共有する支援者みなさまのおかげで、私たちはこれまでに、海をきれいにするために必要なダイビング器材をはじめ、水中カメラや生物飼育器材など多くの備品を寄贈していただきました。心から感謝いたします。
生徒たちは卒業していきますが、これからも海洋環境学習や活動をとおして、問題意識を高く持ち、「1人の100歩より、100人の1歩」のように、1歩を広げられる人材になってくれることを願っています。これからも沖縄の海・サンゴへのご支援よろしくお願いします。
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