フェリシモ「海基金」から、2022年度に基金を拠出した「認定NPO法人 エバーラスティング・ネイチャー(小笠原海洋センター)」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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小笠原諸島でアオウミガメの人工ふ化放流
~今年は約1万個のアオウミガメの卵を保護しました! ~
赤ちゃんガメは明るい方向に向かう「走光性」という性質を持っています。自然界で巣から出た赤ちゃんガメは、山側よりも明るい海側に向かう性質があります。しかし、父島の大村海岸は街に近いために、赤ちゃんガメが人工の明かりに引き寄せられて、迷走することが問題になっていました。
そこで私たちは保全事業のひとつとして、大村海岸の産卵巣を、海洋センターのふ化場へと移動させて、ふ化させる活動を毎年行っています。7月18日時点の大村海岸の産卵巣の数は95巣でした。産卵シーズンは8月まで続くので、産卵巣はもう少し増えると思います。
アオウミガメは一度に約100個の卵を産み、巣穴の深さはなんと約60cmもあります。その深さからたくさんの卵を人力で取り出すのは、なかなか骨の折れる作業です。また、ウミガメの性別は、ふ化中のある一定期間の卵の温度で決まるため、性別が確定した後に移動させています。
卵がふ化するのは産卵から約2ヵ月後です。赤ちゃんガメの甲羅の長さ(人でいう身長)は約5cm、体重は25gほどで、ウルウルとした大きな眼が特徴的です。
ふ化場で生まれるほとんどのウミガメは、夜間すぐに放流をしていますが、中には1年程度飼育をした後に標識を付けてから、放流しているウミガメもいます。
今年のウミガメシーズンもそろそろ中盤。絶滅危惧種であるアオウミガメの保全のためにも、私たちは引き続き活動をしていきます!
〈支援者のみなさまへ〉
みなさま、いつも応援ありがとうございます!
私たちは、インドネシアや小笠原諸島および関東地域において、20年以上にわたりウミガメをはじめとした海洋生物の調査研究や、保全活動を行ってきました。
豊かな海と人々の暮らしや文化が共存できる未来を実現するために、普及啓発にも力を入れています。小笠原海洋センターでのウミガメにふれ合えるエコツーリズムや、本州でのウミガメや海洋環境に関するイベント(不定期)なども開催しています。
私たちの活動は、みなさまからのご支援によって支えられています。今後ともどうぞよろしくお願いします!
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