「海基金」と「未来のたからもの サンゴの森基金」から2020年度に拠出したアクアプラネットさまの活動レポートをご紹介します。
みなさまからのご支援により、サンゴ苗や各資材をそろえて専用のサンゴ畑をつくり、石垣島の海で定期的にメンテナンスを行いながら、サンゴを育成しています。
このサンゴ畑で育成している個体は、高水温に強い種類を起用しています。サンゴは水温32°C程度が数ヵ月続くと白化して死滅しますが、2018年10月から現在に至るまでの最高水温は30~31°Cにとどまっているため、他の種類のサンゴ苗に比べて弱ることなく順調に育っています。
1年9ヵ月目の計測ではサンゴが大きくなりすぎて、隣のサンゴに接触するほど成長しました。接触が起こるとサンゴ同士が戦いをはじめ、弱いサンゴは枯れていきます。そのため、あわてて置場の位置を調整し、隙間を開けて育てています。
植付当初は5~10cm未満だった苗は今では20cmサイズにまで大きくなっています。大きく枝分かれしたサンゴを隠れ家に、多くの魚やエビ・カニなどの甲殻類が生息するまでに育ち、立派なサンゴ畑になっています。
ヤッコミドリイシ
スギノキミドリイシ
<支援者のみなさまへ>
いつもご支援ありがとうございます。サンゴは植付をして30cmサイズまで成長するにはおおよそ3年以上かかります。30cmサイズ、約3年たったサンゴは産卵を行います。サンゴ畑はこの産卵を目指して育成を行い、産み落とされた卵が自然の岩礁に着生して自然のコロニーを作り、サンゴ礁へとなっていくことが最大の目標です。
その第一歩がこのサンゴ畑で、産卵できる大きさに育つまでには、高水温をはじめ、魚や貝類による食害、台風による荒天、海藻の絡みつきによる弱り、水質変化、赤土等の流出などから生き抜く必要があります。そのためには定期的なメンテナンスはかかせません。今後とも継続したご支援をお願い申し上げます。
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