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2012年度基金活動報告 ― サンゴ礁の保全活動への支援(特定非営利活動法人 美ら海振興会)

2012年度に次の基金より拠出した特定非営利活動法人 美ら海振興会さまの活動レポートをご紹介します。

 

■かつての美ら海(ちゅらうみ)を取り戻したい

 私たち美ら海振興会は、かつての美ら海を取り戻したいと思い集った、ダイビングサービスで組織した団体で、陸上や水中の清掃活動、サンゴの天敵を駆除する活動、それらの活動の柱の1つにサンゴ礁の保全と再生を据えています。沖縄の海の表情の変化を直接、この目で見てきたからこそ、取り組まなければならないと考えました。

 1990年代後半から、サンゴの白化現象が始まりました。原因はいくつかありますが温暖化による水温の上昇もその一つです。オニヒトデの大発生でも多くのサンゴが死滅します。そのため、オニヒトデの駆除などさまざまな手を尽くしましたが、それだけではサンゴを守ることができないと実感し、最後に行き着いたのがサンゴの植えつけでした。

 全国から大勢の一般ダイバーに参加していただいて、2007年から毎年11月の第1週に、サンゴの植えつけのイベントをしています。一度に200名前後のダイバーで500~1000株のサンゴを植えつけます。サンゴの植えつけは、活動している団体ごとに海域が異なります。私たちは那覇からボートで西に20分ほどの、外洋にぽつんと3つの無人島が浮かぶチービシ環礁で、参加者に植えつけの手順を説明するとともに、水中でもサポートします。植えつけ後は月に1回のモニタリングやメンテナンスを1年間行っています。植えつける場所や時期によってまちまちですが、1年でおよそ50~60%の生存率を維持しています。

 海に精通したダイビングインストラクターならではの勘や発想で、いまもサンゴの植えつけの時期や海域、水深、方法などの模索を続けています。

 2013年は3月5日(サンゴの日)に、渡嘉敷島のダイビング協会と合同で、サンゴの植えつけをしました。約80人のダイバーが参加し、200株のサンゴを植えつけました。渡嘉敷島の内海に植えつけ海域を設定し、現在もモニタリングや追加の植えつけを継続しています。

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 夜はバーベキューで懇親会を開き、地元の人たちも交えみんなで交流を深めました。このイベントは多くの人にサンゴの植えつけの活動を知っていただく、いい機会になりました。これからもサンゴの日のイベントを継続し、より多くの人たちが参加しやすいように、工夫したいと思っています。

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