「フェリシモメリーで社会貢献(世界の子どもたちへの栄養改善事業支援)」と「アルモンドリング飢餓のない未来基金」から2021年度に基金を拠出した「特定非営利活動法人 ハンガー・フリー・ワールド」さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
3歳未満の栄養不良児とその母親を対象にした栄養改善事業を2017年から実施。
対象者だった母親は地域住民や行政とともに、徐々に事業の担い手になっています。
西アフリカ・ベナン共和国では、3歳未満の栄養不良児155名を対象にした栄養改善事業として、栄養不良児には栄養粥の提供を、その母親には作り方を教えてきました。また、栄養豊富なメニューや野菜の栽培、父親向けの研修などを行ってきました。今では、以前は支援対象者であった母親たちを中心に、飢餓を終わらせる活動を盛り上げています。
長年、支援を続けてきた保育園の給食事業は、保護者と行政で運営ができるようになりました。昨年は「2020年度までに栄養不良児のうち81%が回復したこと」を、みなさまにご報告させていただきました。
2020年と2021年には、朝食会などと合わせて、活動地の村長や地区長へのリーダー研修を実施しました。事業を担うようになった住民は、栄養バランスの取れた食事の大切さと、地域をあげての栄養豊富な作物の生産、各家庭へのサポートの重要性を説きました。
その結果、自治体から5.2ヘクタールの農地を無償で提供されるようになりました。栄養不良児の母親たちによって「家庭菜園グループ」が結成され、5つの村でグループの結成が進みました。子どもたちはアマランサス(穀類)、オクラ、トマトなど、採れたてで栄養たっぷりの野菜を食べられるようになりました。
2022年からは、栄養のある地元の食料を入手しやすくする仕組みを住民が考え、実施する活動を始めています。ハンガー・フリー・ワールドでは、住民が自ら活動を進める力を付けるための研修やアドバイス、仕組みが軌道に乗るまでの資金の提供を支援しています。そして、近いうちには栄養改善事業を住民と行政に引き継いで、支援から卒業できることを目指しています。
〈支援者のみなさまへ〉
みなさまのあたたかいご支援で、多くの子どもたちが栄養不良から回復することができました。また、このような取り組みが継続的に行われるよう、地域住民と行政が協力する体制もできてまいりました。ありがとうございました。
しかし、紛争や新型コロナウイルス感染症による経済の悪化、気候変動による農作物の不作などによって、ベナンを含めた多くの国々で飢餓が深刻化しています。人々が充分に食べることができ、地域が強くなることは、災害、紛争やテロ、飢饉など緊急事態の予防や軽減にもつながります。
ハンガー・フリー・ワールドでは、現地の人々の生活が改善し、その状態を持続できるように自立支援を行っています。ぜひ、今後ともご支援をよろしくお願いします。
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