2020年度に拠出した特定非営利活動法人ハンガー・フリー・ワールドさまの活動レポートをご紹介します。
3歳未満の栄養不良児を対象に、栄養たっぷりのおかゆを週3回提供。以前、事業対象だった母親たちが、若い母親に作り方や栄養の大切さについて伝えています。
ハンガー・フリー・ワールドは西アフリカ・ベナンで3歳未満の栄養不良児155名とその母親を対象にした栄養改善事業を2017年から実施しています。週3回、栄養のあるおかゆを子どもたちに提供しています。
以前の事業対象者だった母親が、若い母親におかゆの作り方や食品衛生、地元でとれる栄養価の高い作物を使った栄養バランスのよいメニューや調理法、野菜の栽培法などを教えています。2020年度はこれまでの積み重ねの結果、約80%にあたる126名が回復しました。
2020年4月には、父親たちにも研修を行いました。新型コロナウイルス感染症への対策をしながら、54名を対象に栄養教育と栄養価の高い作物の栽培研修を行いました。
農業で生計を立てている彼らが栄養について理解をし、栄養価の高い作物を育てることで、世帯の食料摂取を改善することが狙いです。
自治体の農業機関の講師に、この地域で栽培できるピーナッツ、大豆、ササゲ豆、ゴマの栽培方法や保存技術を教えてもらいました。そして、発芽率の高い改良種子を提供し、各農家の土壌の確認もして、確実に栽培できるようにしました。
参加したジャスティンさんは、
「みなさんに感謝します。私はハンガー・フリー・ワールドが促進しようとしている4つの地元の作物は、とても栄養があるのに顧みられていなかったことがわかりました。この研修を受けた私たち農家の役割は、栄養のある地元の作物を、家族の栄養改善のために栽培して消費することです」と話します。
<支援者のみなさまへ>
みなさまのあたたかいご支援で、多くの子どもたちが栄養不良から回復することができました。ありがとうございました。
しかし、新型コロナウイルス感染症による経済の悪化、気候変動による農作物の不作などによって、ベナンを含めた多くの国々では飢餓の深刻化が懸念されています。 慢性的な栄養不良に直面する人々にとっては、粘り強い継続した支援が必要になり、行政に対しては、食料備蓄庫の整備や農地保護などを訴えるような活動も重要です。
ハンガー・フリー・ワールドでは、現地の人々の生活が改善し、その状態を持続することができるように自立支援を行っています。ぜひ、今後ともご支援をよろしくお願いします。
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