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2022年度基金活動報告ー木村式農学校の運用と指導員育成支援(Hokkaido木村秋則自然栽培農学校)

「フェリシモメリーで社会貢献(Hakkaido木村秋則自然栽培農学校と木村秋則さんの指導活動支援)」から2022年度に基金を拠出した「Hokkaido木村秋則自然栽培農学校」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。

*   *   *

農場でなすの手入れをしている生徒さんたち

Hokkaido木村秋則自然栽培農学校は、映画「奇跡のリンゴ」のモデルとなった木村秋則先生監修のもと、札幌近郊で自然栽培(無農薬・無有機化学肥料)の果樹野菜を作っています。家庭菜園から本格的な果樹栽培までの指導を幅広く行っています。

「自然栽培」とは、もともと自然界にそなわっている自然の摂理に基づき、土壌や植生を生かしきる環境に負荷をかけない栽培方法のことです。

私たちはこの「自然栽培」が、人の健康を守り、地球環境への負荷を軽減させ、最適な未来につながる栽培方法であると考え、この「自然栽培」の素晴らしさを深く理解してもらい、次の世代へと継承するために、農学校を開校しています。

今年で12年目を迎えた農学校に、沖縄をはじめ日本全国から43名が入校しました。木村秋則先生や自然栽培農家が講師となって、無農薬・無肥料の栽培方法や農家を取り巻く問題や自然環境などにおいて、実習と座学で学びました。

経済活動の面から「自然栽培」の研究をされている大学教授や沖縄の自然栽培農家の方のzoomを活用した講義によって、生徒さんたちは「自然栽培」への知識や技能を深く学ぶことができました。

また、りんごの作業では、袋掛けや袋外し、収穫までの作業において、生徒全員が積極的に参加した結果、数多くの質問が寄せられ、休日を利用して多くの生徒さんたちがボランティアとして作業のお手伝いをしてくれました。

地温の測定の方法から播種(種まき)、苗植え、手入れ、生育管理などを実習で学び、座学では「自然栽培品の安全性」や「土の微生物の力」、「病害虫対策」などを学びました。

春の畑づくり。地温を計って土の勉強をします。

生徒さんたちは、「無肥料・無農薬」によって自然環境を守り、「安全・安心な食」の重要性を学んだことで、より一層「自然栽培農法」への理解が得られたと思います。

〈支援者のみなさまへ〉

本年度もHokkaido木村秋則自然栽培農学校にたくさんのご支援をいただき、誠にありがとうございます。

日本では農業人口の減少や従事者の高齢化、後継者不足に伴う「耕作放棄地」や「荒廃農地」の増加が問題になっています。一度耕作放棄地になると、土壌を作物の栽培に適した状態に戻すには、時間と手間がかかるだけでなく、同時に食料自給率も低下します。

自分自身が食べる食料を将来にわたり確保していくことは、人間の生活を存続していく上で最も重要な課題です。そのためには、日本の生産者がおいしく、心身ともに健康になる作物を生産し、消費者はそのことを理解したうえで選択する循環こそが大切であると考えています。木村先生や村松先生は12年も前からこの問題に警鐘を鳴らしてきました。

まだまだ「自然栽培」の普及には時間もかかり、始めたばかりの人にとっては不安が大きい農法です。しかし、私たちは食料自給率の問題点や食の重要性についての理解を深め、持続性の高い農法をこれからの未来に普及させるために努力をしてきました。

みなさまからのご理解とご支援は、「自然栽培」を始めた方々にとっては大きな心の支えになっていると感じています。長きにわたりみなさまからのご支援に感謝申し上げます。

ぶどうの剪定に集まった木村先生と農学校の生徒さんたち

■Hokkaido木村秋則自然栽培農学校さまのその他の活動はこちらから

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