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あしなが育英会と東北レインボーハウスについて

フェリシモのmiyuです。
フェリシモでは、神戸学校をはじめ、いくつかのプロジェクトでお客さまからお金をお預かりし、あしなが育英会を通じて東日本大震災遺児の支援のために役立てていただいています。今年の初夏、私は、とうほくIPPOプロジェクトの支援先の状況をヒアリングしたり、第4期の広報のために東北に行った際、あしなが育英会・神戸レインボーハウスさんと一緒にオープンした石巻レインボーハウスを訪問しました。そのときのことをお伝えします。
2014.4 写真(石巻外観).jpg

東日本大震災の遺児について


東日本大震災では、2083人の子どもたちが遺児となりました。
あしなが育英会は、遺児たちがすぐ必要となるお金を工面するため、募金活動を始めると同時に、東北レインボーハウス建設のための募金も開始し、目標としていた金額を満たすだけの金額が集まりました。



東北レインボーハウス


東北レインボーハウスは「仙台」「石巻」「陸前高田」の3ヵ所にあります。各施設は今年の春から初夏にかけて竣工し、6月ごろから本格的に子どもたちの利用が始まっています。
(レインボーハウスの活動は震災直後から始まっており、仮の施設で子どもたちの心のケアプログラムが実施されていました)



石巻レインボーハウスについて


今回訪問したのは、石巻レインボーハウスで、この地帯は遺児の数がもっとも多いところでした。トレーニングを受けたファシリテーターさんたちが子どもたちの思いに耳を傾け、受け止めたり、保護者を支援する活動もしています。週末や夏休みなどのお休みには、みんなで遊ぶプログラムなども行っています。



施設について

火山の部屋.JPG

石巻レインボーハウスは、三越の旧店舗を改修し使われるようになりました。ここの存在を知って、わざわざ自分から訪問してくるようになった子もいたそうです。施設は、「遊びの部屋」「おしゃべりの部屋」「和室」「火山の部屋」など神戸のレインボーハウスにならったつくりになっています。
子どもたち同士で好きなだけおしゃべりのできる「おしゃべりの部屋」、思い切り暴れることでストレスを解消する「火山の部屋」など。また、神戸にはないスペースとして、ハウスの入り口に「隠れ家」のようなスペースがありました。ここをはじめて訪問した際に、ちょっと恥ずかしいなと思った時に入り込めるスペースなのです。また、石巻では保護者のフォローに取り組んでおられ、大人たちがゆっくり読書をしたり、静かに過ごせるスペースも設けられていました。
レインボーハウスの床はすべてがやわらかいのですが、それは避難所などで、硬い床の上で寝起きしていた子どもたちの希望から、そうしたそうです。また、「おしゃべりの部屋」は、職人さんがていねいに木を磨いて作ったいすがあり、子どもたちは「昔住んでいた家の木のにおいがする」と喜んで木をなでたりしています。また、屋上の上のさらに高い段がしつらえてあるスペースは、子どもたちが高いところへ行きたがるので作られた場所です。時々屋上から、海の方を眺めて、考えごとをしている様子を見かけるとのことでした。
屋上.JPG

スタッフのみなさまのこと

スタッフのみなさま.JPG

東北事務所の職員は全部で10名で、すべて東北出身者です。そのうち石巻は3名ですが、イベントなどで人手が足りない場合には、石巻・仙台・陸前高田とで協力しながら、各施設を行き来して運営されています。業務は「プログラム担当」「子ども担当」「保護者担当」と分担されています。神戸の場合には、精神科医が常駐していましたが、石巻では、神戸レインボーハウスと同様スタッフ自身が子どもたちのケアにあたっています。石巻のスタッフのひとりは、子どもたちとよりよい関係が結べるよう保育士の資格も取られたそうです。彼女たちは子どもだけではなく、遺児を保護する大人たちとも接していますが、さまざまなケースがあり、悩むこともあるそうです。そんな彼女たちの献身的な姿がとても印象的で「安全で安心して思い切り遊べるように」という細やかな心配りがレインボーハウスの施設のいたるところに見いだされました。




今年の4月以降はあしなが育英会の「東日本大震災遺児支援基金」が新たに設置され、心のケア活動、教育支援など、東日本大震災遺児支援全般に使われています。




神戸での経験より、長期に渡る支援が必要だと思います。
私がふだん担当している「神戸学校」では、参加料の全額を東日本大震災遺児の方のために役立てていただいていることもあり、もっとたくさんのお客さまに来ていただけるようスタッフたちと、知恵をしぼっているこのごろです。

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