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2019年度基金活動報告 ― 森のひろば~厚真でちょこっと森あそび~への支援(森のひろばプロジェクト実行委員会)

2019年度に以下の基金より拠出した森のひろばプロジェクト実行委員会さまの活動レポートをみなさまにご紹介します。

  • メリーポイントで社会貢献(北海道胆振東部地震支援)

明け方の不安定な空模様にドキドキしたスタートになりましたが、なんとか雨にあたることもなく、無事に『森のひろば~厚真でちょこっと森あそび~』を開催することができました。当日は子どもから大人まで合わせて約150名の方々にご参加いただき、会場となった厚真町環境保全林(町有林)では、子どもたちのにぎやかな声が響きわたりました。 

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厚真町内からは、『あつま森のようちえんワッカ』と『山口農園ハスカップカフェ』によるカフェブースの出店、『西埜馬搬』による馬そり体験、『NPO法人森林むすびの会』によるハンモックやジップラインなど、ロープを使った遊び場コーナーでのアクティビティをご提供いただきました。

また、町外からは、『青空自主保育木もれ陽の会(苫小牧市)』、『自然体験活動指導者ネットワークえんりっと(苫小牧市)』によるクラフト体験コーナー、『一般社団法人とも育ちえぞりす(札幌市)』、『稲岡ファミリー(安平町)』によるカフェブースの出店、『あさひかわツリーイングクラブ(旭川市)』によるツリーイング体験など、町内の人材だけでは体験できない活動をご提供いただき、子どもも大人も幅広く楽しめる場をつくることができました。

本来なら昨年も開催を予定していたイベントでしたが、昨年の9月6日に発生した北海道胆振東部地震により、中止を余儀なくされました。企画・運営を行なっていた実行委員会の仲間の中には、林業をするうえで必要な大型機械が土砂に埋まってしまったり、自宅が全壊してトレーラーハウス(仮設住宅の一種)で生活をしていたり、それぞれが震災の被害に立ち向かっている状況でもありました。

しかし、今年の開催についての話をすると、みんなが開催に前向きで、「今年はどんなことができるか」という話で盛り上がり、「またあの森で子どもも大人も一緒に楽しめる場をつくりたいね」、「今年はロープの遊び場をもっと充実させたいと思っているんだよね」と、アイディアを出し合いました。

震災から1年が経ちましたが、復旧・復興への感じ方も人それぞれ違っています。今年の開催が決まってすぐに、昨年にご協力をお願いしていた方々へ近況報告を兼ねて、今年の開催についてのお知らせをすると、「昨年からとても心配していました。今年、開催するのであれば、ぜひ参加させてください」とのお返事に感謝で胸がいっぱいになりました。

まだまだ困難な道が続く厚真町ですが、同じ目標に向かう仲間が集まり、お互いにアイディアを出しながら活動できる場があること、そして、その場を通じて町民のみなさんが笑顔で過ごせる時間をつくれることが、心の復旧・復興につながっていくのだと感じました。

厚真の地域資源を活かし、人と自然、人と人がつながり、コミュニティの輪を広げたり深めたりをすることができる場づくりを目指し、開催している『森のひろば』。私たちはそのスタートラインをつくったに過ぎず、そこから先は会場にいたみなさんが場を育て、とても居心地の良い空間に仕上げてくれたと感じています。

「子どもたちの楽しそうな声と、木々の葉っぱが風に揺れる音が聞こえて、ゆったりした時間が流れているこの空気感が本当に好き」とご協力いただいたみなさんや、お子さんを連れて遊びに来てくれた町のみなさんが声をかけてくださったことが、私たちにとって最高のご褒美となりました。

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<参加者の声>

来場者のアンケートには、「森の中で親も子もゆったりのんびり、気持ち良く過ごすことができました」、「ツリーイングがとても楽しかったです。いつもは見られない景色を見ることができて最高でした」、「もっと広報活動に力を入れて、よりたくさんの人にこのイベントを知ってもらい、ぜひ参加してもらいたい」、「また来年も遊びに来たいです」とのお声があり、運営側の大きな励みにもなりました。

スタッフとして運営に関わる人も、遊びに来てくれた方も、みなさん笑顔でこの日を過ごしていただけたことをとてもうれしく思っています。

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<今後の展望>

環境保全林は子どもたちの好奇心の芽を育てる場として、とても良い素材がたくさんあることを改めて実感しました。植物や森に暮らす生き物に触れるだけではなく、安全への配慮をしながらたき火でおやつをつくったり、ロープなどを使った遊び場を考えたり、体と頭を使った遊びをたくさん生み出すことが出来ます。今後はより子どもたちの遊び場として活用することができるように、行政と協働した森遊びの企画をしたいと思います。

また、乳幼児から高齢者まで、幅広い年代の方々が集まる異世代交流ができる場として、森という環境はとても良い効果があると思います。今後は昔ながらの遊びや暮らしの知恵を、人生の先輩から教わり、受け継いでいく体験ができるプログラムにもチャレンジしてみたいと考えています。

<支援者へのメッセージ>

この度は、みなさまからのご支援をいただき、感謝を申し上げます。
昨年、大きな災害を経験して気づいたこと。それは地域の中でお互いの顔が見える関係を築いていくことが、とても大切だということでした。何事もない日常での人と人とのつながり、地域とのつながりが、有事では助け合いや思いやりになって、困難な状況を乗り越えるためのパワーになります。

みなさまからご支援いただいた『森のひろば~厚真でちょこっと森遊び~』では、子育て世代を中心に、町内外の人と人とを結び、地域のコミュニティでの居場所づくりへとつながっています。こうした小さなつながりの積み重ねをこれからも継続して、厚真町の復旧・復興、そして、発展へとつなげていきたいと思います。

本当にありがとうございました!

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■森のひろばプロジェクト実行委員会/オフィスあっぷ・ろーどさまのその他の活動(Facebook)はこちらからご覧いただけます。

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