「とうほくIPPOプロジェクト」支援先活動レポートシリーズは、第5期の支援先である「蒸しパンOnce(ワンス)」神山由佳さんに、お話をうかがいました。
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■内装もぬくもりがあってすてきですね。
雑誌やウェブサイトなどをかなりチェックして、東京や埼玉、那須など、気になったお店を何軒も実際に訪問しました。ただパンを売るだけの場所にはしたくなかったんです。大人も子どももわくわくするような場所にしたくて。コンセプトは「森の小人のおうち」です。小さな扉と窓をつけて、子どもさんだけが入れるスペースも作りました。
(お子さん専用のスペース。中には小さな扉もあります。左はイートインコーナー。)
(アンティーク家具や手づくり作品も飾られた店内。蒸しパンモチーフのアイテムも
至るところに。)
■お店の運営はいかがですか?
2016年6月29日のお店のオープン日、ものすごく大勢のお客さまに来店していただきました。建設中から、車で通行する方たちが、一体何ができるんだろう、と気にかけてくださっていたみたいです。
友だちがFacebookで紹介してくれたり、地元のテレビ局でも取り上げていただいたおかげで、その後も遠方から来ていただいています。おみやげとして貰われた方などのリピーターさんも多いですし、口コミからたくさんの方が来店してくださっています。
おかげさまで、開店してから1年くらいは休みらしい休みもなく、毎日朝から晩まで働いていました。日曜日には、地元や市外のショッピングセンターなどのイベントに出店することも多く、岩手や山形まで車で行くこともありますよ。
■これからの夢を教えてください。
今後は店舗の2階を使ってワークショップを開催したり、手づくり作品の販売や、イートインのコーナーを充実させていきたいです。「Once」をいろいろな人がふれあったり集ったりする、にぎやかな場所にしたいと思っています。
それに、店をオープンしてから、それまで思ってもみなかった新しい夢も生まれました。「わたしも起業したいと思っています」という人が時々ここに来られるんです。まったく予想してなかったのですが、そういう方々の役に少しでも立てるように、自分の経験を伝えていけたらうれしいです。
今後、起業してみたいと悩んでいる方がいましたら、ぜひ自分と同じように『とうほくIPPOプロジェクト』に応募して夢の一歩を踏み出してほしいです。一人の力は小さいかもしれませんが、多くの一歩が集まれば、東北は更にワクワクする地域になると思います。
「Once」という店名には、今日という一日は一生に一度しかない、だから一日一日を大切に生きよう、という思いを込めています。人生の最後に、あれもしたかった、これもしたかった、と思わないように、震災で犠牲になった方々の分まで悔いのないように生きていきたいですね。
(店主の神山由佳さん)
しっかり生地を寝かせて作られた蒸しパンは、ほんのり甘くてしっとりやわらかく、ていねいなやさしい味に感動! 石巻方面にお越しの際は、ぜひ蒸しパンのお店「Once」へお立ち寄りくださいね。
【2018年秋取材:KY】
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蒸しパンのお店「Once」(ワンス)
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https://www.facebook.com/once4183.steamed.bread/
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