みなさんこんにちは! 東北担当のコジです。メリー基金から拠出して昨年完成した宮城県気仙沼市のツリーハウス「MERRY」。今回このツリーハウスができるまでの物語を全3話でご紹介します。
きっかけは2014年の初夏
打ち合わせのため、石巻にある素敵なカフェ「はまぐり堂」を訪れたときのことです。偶然そこに居合わせたのが「東北ツリーハウス観光協会」のみちありさんと、「気仙沼のほぼ日」のさゆみさんでした。
写真:はまぐり堂
みちあり:「今、はまぐり堂にツリーハウスを作ってるんです。」
コジ:「えぇ!?ツリーハウス!?」
みちあり:「実は、東北に100のツリーハウスを作ろうとしてるんです!」
コジ:「えぇぇ!?100も!?」
さゆみ:「糸井重里さんが『夢みたいなことを平気で言える場所を東北に作ろう』と呼び掛けてはじまったんです」
みちあり:「本当に東北にツリーハウスが100もできれば、それだけでもすごい観光資源になるし、そんな秘密基地みたいな場所がいっぱいある環境で育つこどもたちってうらやましくないですか?」
コジ:「確かに!!」
写真:はまぐり堂のツリーハウス
それからフェリシモの『メリー基金(東北)』を使って、東北に新しいツリーハウスを建てることが決まりました。この基金は「東北の子どもたちを笑顔にするために」という目的で全国のお客さまからお預かりしてきたものです。糸井さんやみちありさんが描く夢の先に、東北の子どもたちが笑顔になることを確信してこの活動に協力させていただくことになりました。
ツリーハウス建設候補地を探し求めて
そこから数カ月は新しいツリーハウスの建設候補地を回りました。
立地環境はもちろん、土地の管理者やツリーハウスの寄贈先がちゃんと運用していけるのかどうかなど、その調整はなかなか一筋縄ではいきません。
そしてようやくたどり着いたのが、気仙沼の廿一(にじゅういち)地区にある「ピースジャム」さんでした。この工房は代表の佐藤賢さんが「育児をしながらでも働ける場所を作りたい」という思いで立ち上げた場所です。中に入るとジャムを作るための調理場と、ベビーモスリンという布製品の縫製をする作業場があるのですが、ユニークなのはその工房の真ん中に子どもたちが遊ぶためのスペースがあることです。
写真:ピースジャムの工房
若いお母さんたちは、目の前で小さな子どもを遊ばせながら仕事ができるということで、とても安心して働くことができるそうです。子どもたちは、もちろんすぐそこにお母さんがいるので元気いっぱい大はしゃぎで走り回っています。「東北の子どもたちを笑顔にする」というメリー基金(東北)の目的にもピッタリだと思いました。
そして、実はこの工房に来てから、僕はずっと「ある木」のことが気になっていました。 それはピースジャムの工房から道を挟んで反対側にある空き地にある大きなケヤキの木。
最初は地主や周囲のお家の了解を得るのが難しいのではないか、と言われていて、あきらめていたのですが、なんとみなさんのOKをもらうことができました。大きなケヤキにツリーハウスを建てることが決まったのでした!
(第2話へつづく)
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