フェリシモ「もっとずっときっと基金」から、2023年度に基金を拠出した「一般社団法人 危機管理教育研究所」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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志賀町の高齢者福祉施設3ヵ所において
のべ123人に入浴サービスを提供
令和6年能登半島地震で震度7を観測した志賀町では、多くの家屋が被害を受けました。能登半島の被災エリアでは断水が続いているところが多数あり、全面復旧にかなりの期間かかるため、長期に渡る断水が懸念されていました。
そのような状況の中、要配慮者を支えている福祉施設も大きな被害を受けていました。特に被害の大きい富来(とぎ)地区にある高齢者福祉施設3ヵ所では、発災当時から2週間が経っても入浴することができていない高齢者の現状を知って、私たちは訪問入浴サービスの提供をすることに決めました。
訪問入浴サービス事業者「笑顔の会」(富山県氷見市)さまの多大なるご協力によって、高齢者福祉施設である「特別養護老人ホームますほの里」や「介護医療院悠悠」、「特別養護老人ホームアイリス」において、のべ123人の方に入浴していただくことができました。
断水で水の確保がむずかしい中、行政や施設職員、訪問入浴サービスの事業者さまが一丸となって要配慮者への入浴サービスを提供しました。
入浴前は、長時間同じ姿勢が続いたことによる床ずれや、不衛生な状態が続くことでおこる皮膚疾患、むくみ、血行不良などの影響が出ているとお聞きしていましたが、入浴された後は、みなさまの血色もよくなり若返ったように見受けられました。
入浴していただいた後に、手を合わせて「ありがとう」と繰り返し感謝の気持ちを伝えて下さった方や、
「気持ちいいねー」
「頭はかゆさを通り越していたよ。(入浴することができて)ありがたいね」
などのお言葉をたくさんいただきました。
また施設の方からも、
「普段寡黙な入所者があんなにうれしそうな笑顔を見せるのは滅多にないんですよ」
「本当に劇的に床ずれが治ってびっくりしました」
とのうれしいお言葉もたくさんいただきました。
〈支援者のみなさまへ〉
断水が続いている被災エリアにおいて、福祉施設の要配慮者が1ヵ月入浴できていないことがどれほどつらいことなのかを知りました。私たちは災害関連死を防ぎ高齢者を守りたいという願いを、「もっとずっときっと基金」によってかなえることができました。
この度の入浴支援は、立位ができない寝たきりの方や車いすの方だけでなく、施設の職員の方にとっても張り詰めた緊張をほぐし、心を癒やすことができたのではないかと思っています。ご支援いただいたみなさまに心から感謝申し上げます。
■令和6年能登半島地震へのご支援:志賀町の高齢者福祉施設への入浴支援
実施場所 : 石川県羽咋郡志賀町の高齢者福祉施設3ヵ所
実施期間 : 2024年1月21日~2月11日
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