フェリシモ「もっとずっときっと基金」から、2023年度に基金を拠出した「NPO法人 国際ボランティア学生協会」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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計4回で2,400食の「炊き出し」を実施
国際ボランティア学生協会は2024年1月1日に発生した石川県能登半島地震において、富山県氷見市を拠点に、石川県珠洲市での炊き出しやその他の支援活動などを行いました。
さらに、被害の大きかった輪島市門前地域からの炊き出しのニーズに対して、私たちは連携団体である「NPO法人 ネットワーク・フェニックス」(以下、フェニックス)に支援を依頼することにしました。
フェニックスは2004年10月の新潟県中越地震を契機に誕生した団体で、「復興祈願花火フェニックス」の打ち上げイベントで飲食ブースを出店した実績から、私たちは炊き出し支援活動と同時に、避難所運営の手伝いや助言などについても依頼することにしました。
フェニックスが計4回現地入りした石川県輪島市門前会館の周辺には、小学校や高校、高齢者施設などが集まっています。この場所で避難所や自宅避難の方へ炊き出し支援活動を行いました。
1次隊:1月12日、13日
輪島市門前町で屋外にテントを張り、炊き出しの支援活動を行いました。昼食用に長岡市のご当地ラーメンの「長岡生姜醤油ラーメン」を、夕食用におにぎりとみそ汁を提供しました。
長岡生姜醤油ラーメンを提供したところ、「カップラーメンばっかりだったから、うれしい」「生姜醤油ラーメンは初めて食べたわ」と好評でした。
新型コロナウイルスとインフルエンザがダブルで感染が広がっていたので、私たちは隔離部屋にて対応をしました。避難所では感染防止のための消毒液も不足していたため、活動で使用したアルコールスプレーなどはすべて避難所に提供しました。
2次隊:1月20日、21日
1次隊の聞き取り調査の結果から、炊き出しのメニューで要望が多かった魚や野菜といった和食を取り入れ、複数の避難所に炊き出しを運ぶことを考慮して、弁当形式で提供することにしました。
避難所にいる7割が70歳以上の高齢者なので、体の不自由な高齢者は外に設置されているトイレを利用することができません。そのため毎朝現役世代が、屋内トイレの排泄物を運ばなければならず、負担が大きくなっていました。
3次隊:2月11日、12日
今回の活動はNPOメンバー以外にも、農業者や若手経営者たちがこの活動に参加しました。炊き出しの支援自体は増えてきたものの、丼や洋食のメニューのために肉中心で量も多く、避難者のニーズと違っていてもなかなか要望は言いづらいとのこと。フェニックスは前回に引き続き、焼き魚や煮物などの和食とおにぎりを提供しました。
提供した焼き魚や煮物などの和食弁当の感想を聞くと、「毎食この和食弁当を食べたい」と好評でした。
4次隊:2月24日、25日
被災された方の家の片づけがすすむにつれて、自宅で生活する人たちが増えてきました。しかし、まだ水道が復旧していないために自炊ができず、自宅から弁当を受け取りにくる人が増えました。
4度目の活動にもなると、避難者の方もフェニックスのことを知っている人が多くなり、「朝から楽しみにしていた」と、食事が一番の楽しみのようでした。
〈支援者のみなさまへ〉
早期にフェリシモ「もっとずっときっと基金」からの助成が決まったことで、この活動を実施することができました。ありがとうございます。
フェニックスが地盤にしている新潟県長岡市は中越地震の被災地であったため、長岡市民にとっては「中越地震への恩返し」との思いから、多くの寄付金や食材の提供などがありました。そのため当初の計画より大幅に回数や食数を増やし、充実した食事内容を提供することができました。
■令和6年能登半島地震へのご支援:輪島市門前地域での炊き出し活動
実施場所 : 石川県輪島市門前町
実施期間 : 2024年1月~2月に計4回8日間実施
拠出先団体 :国際ボランティア学生協会さまの詳細はこちらから
実施団体 :ネットワーク・フェニックスさまの詳細はこちらから
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