2017年度に熊本地震への支援として、みなさまからお預かりしている基金から、Project九州さまの「熊本地震 こころの復興プロジェクト」に拠出しました。
その活動レポートが届きましたのでみなさまにご紹介します。
実施場所:熊本・大分地震における被災地
実施期間:平成28年6月から平成30年3月(予定)
<プロジェクトの実績報告>
当団体は普段は仮設住宅団地内にあるみんなの家で、心理的危機の予防を目的として活動(ものつくりなど各種イベント)をしています。これまでは発災直後から御船町の避難所や仮設住宅、お祭りなどのイベントを通して継続的に支援活動を行ってきました。今回は、当団体が複数の団体のコーディネイトを行った中でも集大成のような位置づけの、当団体主催の活動としては最大規模のイベントとなった「みふね子ども体験まつり」をご紹介します。
当団体の活動趣旨の一つに「心理社会的支援」があります。これは支援者が住民に物的・心的支援をただ与えるだけではなく、住民自らが持っている力を引き出せるようにするような支援です。
今回のイベントもそのような趣旨にのっとり、ピザ作りではなるべく子どもたちが自らものを作って食べる。スタードームでは協力して竹を割って成形し、ドームを作る。天体観測では月や土星をみることをベースに疑問に思ったことを質問してもらう。といったプロセスを重視しておこない、子どもたちに少しでも広い場所でのびのび楽しく、非日常的な感覚で遊べるように配慮しました。
子どもたちが割った薪を用いて、思い思いにトッピングしたピザを
ピザ窯で焼く「ピザ作り体験」 (協力:一般社団法人バルビー)
天体観測の様子
<現地の様子や現地の声>
当日は大人と子ども、あわせて約50名の方が参加されました。子どもたちは広々とした空間で身体をいっぱいに使いながら遊ぶことはもちろん、日ごろ体験できない珍しい体験ができたと思います。竹を成形し、縄でしばってドームにしていくという大人と子どもの共同体験や、ちょっとした竹の細工で出来るろうそく立て、月や土星といった惑星の観測など、本当に楽しそうに行っていました。天体観測は熊本県民天文台の協力のもとに行い、普段なかなか見ることができない土星のリングに大人も子ども興味津々でたくさんの質問があがっていました。
竹を割り成形したスタードームは大人と子どもの共同体験
竹の細工で出来たろうそく立て
参加者からの感想はとても好評で、「またやってほしい」という声も多数よせられました。また、これまでさまざまな活動を通して知り合った子どもや大人などが当団体のことをしっかり覚えていて下さり、「ひさしぶり!」という声があちらこちらから聞こえていました。継続的な支援があることで地元の方々との繋がりを感じた瞬間でもあり、このことは継続して活動を続けていくことの意義が感じられました。
<支援者のみなさまへ>
我々、Project九州は臨床心理士を中心として、その職能を支援に生かしつつ活動をさせていただいております。災害支援においては「突発的、単発的支援」はもとより、見通しをもった「長期支援」も必須になることが考えられます。このような長期的な支援を視野に入れ活動ができている現状は一重に、みなさまのご支援のたまものであると思います。
この度は、Projefct九州をご支援いただき誠にありがとうございます。みなさままからいただいた助成のおかげで、2017年度は40回以上も支援活動を行うことができました。今後とも精いっぱい尽力させていただきますのでなにとぞよろしくお願いいたします。
(Project九州さまより)
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