2017年度に熊本地震への支援として、みなさまからお預かりしている基金から、NGOマザー&アースくまもとさまの「話したい 作りたい 交流したい子育てワークショップ」に拠出しました。
その活動レポートが届きましたのでみなさまにご紹介します。
実施場所:熊本県熊本市、益城町
実施期間:平成29年9月~平成30年2月
<プロジェクトの実績報告>
NGOマザー&アースくまもとは熊本県内の子育て世代が交流できるイベントを毎月、熊本市内や益城町で開催しました。熊本地震が起きてもうすぐ2年が経とうとしています。地震発生時からライフサイクルも変わり、お子さんがうまれ家族として大きな変化を遂げた方のために交流の場を設けました。
・「私」が作る我が家の防災リュック講座(2回開催)
現在、防災に関する意識は高いため、ライフスタイルに合わせた防災リュック講座を開催しました。
防災グッズに加え、おむつや離乳食、非常食を家族の数に合わせて自分で作る防災リュックです。出来上がったリュックの重さを測って「持てる」「使える」「助かる」を意識した防災リュックを持ち帰っていただきました。
・たこ焼きパーティー
益城町の仮設でたこ焼きパーティーを開催しました。小さな子どもから高齢の方まで幅広い年齢層の方30名ほどに集まっていただきました。この企画は益城町を中心に子ども支援を行っているボランティア団体と協同し実現しました。子どもたちの仮設での様子がわかり、これから不安なことなど聞くことができました。
・ドゥーラカフェ
産前産後の親子に参加していただき、産後の生活のプランニングを話し合いました。家族にどのような家事を求めるか、お母さんに負担がかからない支援はどこにあるのかなど、みんなで意見を交わしながら笑顔があふれるお茶会となりました。提供したお茶やおやつは妊娠中や産後の身体に優しく栄養のあるものを選びました。
・子どもイベント救護支援
マザー&アースくまもとで活動中の助産師が子ども向けのイベントで救護として参加しました。また、子育て相談も併せて行いました。今後も救護を依頼された場合は参加したいと思います。
<現地の様子や現地の声>
防災リュック講座では、地震後、家族のライフスタイルが変わっている方も多く、新しい備えをするきっかけになったと喜ばれました。非常食の試食は3種類の味を提供したところ、「非常食でこんなにおいしいものがあると知らなかった」などの声があり、「防災リュックを作ったことで安心した」と笑顔で話されていました。
仮設では場所により子ども向けのイベントがあまり多くないため、子どもも一緒に参加できるイベントは嬉しそうでした。「体を動かしたいけど、遊べる場所がない」「進学に向けて勉強がついていけるか不安」など現在の悩みも話してくれました。今後も子ども向けのイベントを積極的に開催して、子どもたちがどのようなことをやりたいのかを聞きながら、その実現に向けて活動していきたいと思います。
また、地震による引っ越しなどで新しい場所にコミュニティを形成するお母さんのための交流の場所も、定期的に開催していきたいと思います。ドゥーラカフェでは「初めて出産を迎えるお母さんにも聞いてほしい内容」などの感想をいただきました。育児や妊娠の悩みを相談しながら、和気あいあいとした交流の場となりました。
<支援者のみなさまへ>
熊本地震の時は全国からたくさんの支援をいただき、ありがとうございました。心より感謝しています。
地震後の子どもに向けた支援は今もまだ十分とはいえません。生活再建を行いながら、新しいライフサイクルを構築する方への支援も不足しています。災害弱者と呼ばれる方への支援は今後も継続していく必要があります。声を聴き、寄り添い、自立を促し、共に歩む、そんな支援を目標に頑張っていきたいと思います。
熊本に関心を寄せてくれる方が、全国にまだまだいることを知れば大きな励みになります。
(NGOマザー&アースくまもとさまより)
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