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2016年度基金活動報告 ースマートサプライ:熊本コラボ・スクールへの支援(一般社団法人Smart Survival Project・認定NPO法人カタリバ)

2016年度に熊本地震への支援として、みなさまからお預かりしている基金から、一般社団法人Smart Survival Projectさまを通じて、認定NPO法人カタリバさまの熊本コラボ・スクールへの支援に拠出しました。
その活動レポートが届きましたのでみなさまにご紹介します。

実施場所:熊本県 益城町立益城中学校、益城町立木山中学校 他
実施期間:2016年5月~2017年3月31日(暫定)

 

【ご支援を活用させていただいた期間】
 2016年5月~2016年6月

【活動開始の経緯】
東日本大震災の後、私達は東北でのべ2,000名を超える子どもたちへ学習の場と居場所を提供する活動を行ってきました。学校や教育委員会、保護者、ボランティア、寄付者など様々な方々とコラボレーションして子どもを支えるという想いを込め、「コラボ・スクール」と名付けています。

2016年4月に発生した熊本地震を受け、東北での経験を活かしてできることはないかと考え、5月に教育支援のニーズ調査のために現地に入りました。その結果、特に被害が甚大であった益城町教育委員会からの支援要望を受けることを決定し、6月から益城町内で本格的な活動を始動しました。

2016Smart Survival Project_1.jpg

【支援対象】
1.益城町の中学生 (益城町立益城中学校木山中学校)
.益城町の高校生 (益城町内に高校なし)

【これまでの活動内容】
1.学校再開支援
 ・断水半壊状態の校舎で学校再開するための諸事務(仮設トイレ設置水汲み、校内ガレキ撤去)の支援。
 ・ティームティーチング支援

学校再開直後、避難生活中の生徒にはさまざまな不安が見られました。東日本大震災後の子どもたちの心のケアを担当したスタッフによるティームティーチングで様子を観察し、その様子を早期に教職員と共有しました。

2.放課後学習支援
給食を再開できず短縮授業となった中、生活再建中の保護者から放課後の預かりを求める声が寄せられました。保護者のニーズがある生徒を受け入れるため、中学校で放課後学習会を平日毎日開催しています。
2校の中学校で、合計約70人の生徒が参加しています。

3.キャリア学習支援
授業時間数が不足する中、キャリア学習の機会が減っています。地震によって将来を考える機会を失うことのないよう、震災の経験を強さに変え、未来を描くためのキャリア学習の支援を行っています。職場体験等の学校行事のコーディネートや、新たなキャリア学習プログラムの実施を行っています。

4.教員研修
東日本大震災後の学校再開を経験した講師による教職員研修。

2016Smart Survival Project_2.jpg



【これからの活動】
現在は2017年3月末までは支援の継続が決定。今後は仮設住宅の集会所での活動も予定しています。

2016Smart Survival Project_3.jpg

 

<現地の様子や現地の声>

【コラボ・スクールに参加する生徒の声(中3男子)】
家が被害にあって「赤紙」が貼られてしまったので、今は家の敷地内にある空手の道場に住んでいます。前は自分の部屋で静かに集中して勉強できたのが、今はテレビを見ている家族の横で、うるさくて集中できない時もあるのですが、気まずくて「テレビ消して」と言いにくいですね。
地震の前は普通にやれていたことができなくなってしまったので、今までどれだけありがたかったか、と気づきました。受験があるので、地震があったから遅れてしまった勉強を取り戻さないといけないと思っています。空手をしているので空手が強い高校に入りたいのですが、勉強のレベルも高いので、さらに勉強も頑張ろうと思っています。

【益城町の中学校校長先生からの声】
家庭学習する場所と時間がない、ということが一番の課題です。また、一人で勉強してもこれからのことが不安になってしまうので、みんなと一緒に勉強し、自信をつけることはものすごく大事なことだと思います。 支援が始まって、子どもたちの表情が明るくなってきました。子どもたちは年齢が近い大学生のボランティアの方に、私たちに話す以外のこともたくさん、相談したり話したりしていて、大事なカウンセリングの場にもなっていると思っています。 この震災を言い訳に学力が落ちた、というのではなく、逆に震災に負けず頑張って勉強して学力が上がった、行きたかった高校に受かった、と言ってもらえるようにできたらと思っているので、協力してサポートしていただけたらと思います。

 

<支援者のみなさまへ>
このたびはあたたかいご支援をいただき、誠にありがとうございました。熊本の子どもたちに学びの機会を届けてくださったこと、心よりお礼申し上げます。

夏休みに勉強合宿を行った際に、多くの方々からのご寄付のおかげで支援活動が実施できていることをスタッフから子どもたちに伝えると、終了後の感想文には「自分たちには支えてくれている人たちがたくさんいることを実感した」「将来誰かを助けられる人になりたい」「寄付をしてくださった人たちに感謝したい」「恩返しという気持ちで、これからも勉強などをがんばっていきたい」などの言葉がありました。

これからも熊本の子どもたちが震災の悲しみを強さに変え、力強く将来への一歩を歩み出せるよう、支援を続けてまいります。

(認定NPO法人カタリバさまより)

 

■一般社団法人Smart Survival Projectさまのその他の活動はこちら

■認定NPO法人カタリバさまのその他の活動はこちら

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