2016年度に熊本地震への支援として、みなさまからお預かりしている基金から、復興ICT支援チーム リバイブくまもとさまの「地域コミュニティの創造的復興を支えるICT普及・啓発活動」に拠出しました。
その活動レポートが届きましたのでみなさまにご紹介します。
実施場所:益城町仮設団地16ヵ所
実施期間:2016年10月~2018年9月
<プロジェクトの実績報告>
<仮設団地自治会向けPC・インターネット基礎講座の開催>
仮設団地に暮らす方々が、ICTを積極的に活用しながら情報収集や情報発信ができるようになることをめざした初心者向けのPC教室を開催しました。
講座では、PCを使うための予備知識、Windows10の基本操作やキーボード入力、インターネットやクラウドサービスの活用、WordとExcelの基本操作と活用などについて、1回90分×15回の集合研修を実施、終了後は、個別ニーズに対応したフォローアップやPCの購入支援、Q&A対応などを3回実施しました。
◆開催場所:益城町馬水東道仮設団地
◆開催期間:2017年4月24日~7月24日
◆サポート実施期間:8月~10月
◆受講人数:4名
<マインクラフトまちづくりワークショップの開催>
熊本地震を経験した子どもたちの心のケアや居場所づくりを目的としたワークショップを春休みに開催しました。世界で人気のコンピュータゲーム「マインクラフト」を教材として利用し、グループごとにふるさとの未来を思い描きながら、地域の復興について考え、コンピュータの仮想世界に未来のまちを創り上げました。
◆2017年3月20日 13:00~16:30 @熊本市立龍田小学校(参加者8名)
◆2017年3月26日、3月30日、4月6日 15:00~16:30 @益城町テクノ仮設団地(参加者6名)
<仮設団地の思い出アルバム制作>
仮設団地でのボランティア活動や住民参加型のイベントなどの記録写真をもとにフォトブック(A4版 32P)を制作し、仮設団地の集会所や活動を支援した団体等に寄贈しました。
◆津森こども祭り(日時:2017年5月3日 場所:益城町津森仮設団地)
<情報ボランティア活動の実施>
みなし仮設住宅にお住いの方を対象とした交流イベント(つながる広場)に参加し、思い出写真のスキャンやプリント、Xbox+Kinectを使ったダンスゲームによるストレス解消などの情報ボランティア活動、会場全体での記録写真の撮影などを行いました。
◆日時:2017年4月2日 場所:益城町 広安西小学校
<現地の様子や現地の声>
インターネット基礎講座では、概ね60歳代、70歳代の高齢の全くの初心者の住民の方が参加されています。一番の大きな壁はローマ字入力。アルファベットのキーを覚える以前に、ローマ字の修得が困難な方も多く、それでも、みなさん、誰一人あきらめることなく楽しく受講していらっしゃいます。
多くの方が、「パソコンに触ってみたかったけれど、何からどうやって始めたらいいのか分からないでいたので、触れることができてとても嬉しい。」との声が相次ぎ、また、「公民館で講座があっていてもなかなか足がなくて通えないけれど、集会所でできることが嬉しい。」との声も。
若い人たちは、生まれた時からインターネットは身近にあり、しかも学校教育の中で学んで来ています。若いころにそういう環境のなかった、学校で学べなかった世代には、読み書き同様、基礎教育が必要なのだと痛感し、この活動の意義を再認識しました。
また、マインクラフトまちづくりワークショップでは、未来を担う子どもたちの創造力を育て、プログラミングの基礎となる考え方を学ぶことができ、子どもたちのキラキラ光る好奇心旺盛な瞳は、高齢者のパソコン教室のそれと全く同じで、学ぶことでいきいきされていくのを目の当たりにしました。
<支援者のみなさまへ>
上で述べたようなとても有意義な活動が行えているのも、この活動を支えてくださる企業さんらのお力添えのおかげです。この活動を通じ、ITスキルの底上げと、それが今後の危機管理、情報共有をもっと充実させ、防災へとつながるものと信じています。今後ともご支援いただきますようお願い申し上げます。
(復興ICT支援チーム リバイブくまもとさまより)
■復興ICT支援チーム リバイブくまもとさまのその他の活動はこちら
コメント