2014年度に次の基金より拠出したドイツ国際平和村さまの活動レポートをご紹介します。
●援助物資輸送 (紛争地域、危機的状況にある国々への物資支援)
ドイツ国際平和村の活動の一つに援助物資輸送活動があります。これにより、ドイツへ渡航する必要がなくなったり、帰国後に薬を服用しなければならない場合のために薬を運んでいます。
●アンゴラへの援助
1年前、重度の骨髄炎を患っていたアナはエアーマットレスごと人に抱えてもらうしか移動する術がありませんでした。5月15日、彼女は治療を終えた約70人の子どもたちとアンゴラへ帰りました。後遺症は残ってはいるものの、数回におよぶ手術やリハビリ、そして彼女自身の生きようとする力で、待ちに待っている家族の胸の中へ、 「歩いて」 いけるまでに回復することができました。
(寝たきり状態から歩行ができるまで回復)
5月17日、治療を必要としている子どもたちが到着しました。火傷でただれた肌、骨髄炎を患った骨、ねじれた手足。日本やドイツではこれほどひどい症状になることはありません。しかし、アンゴラでは状況が異なり、何年もの間、あるいは生まれてからケガや病気に苦しんでいました。現在はドイツ各地の病院の無償協力により治療の日々が始まっています。
(デュッセルドルフ空港に到着した子どもたち。)
●ガザの子どもたちの帰国
6月2日、昨年9月のガザ援助飛行で受け入れた子どもたちのうち、18人が家族に会うことができました。
「今なお紛争の火種が絶えない場所に子どもたちを帰すわけですから、胸のつかえが少々残ります。しかし、子どもたちの思いは、破壊されたガザよりも、早く家族のもとに帰りたい気持ちでいっぱいでした。」と、帰国に付き添った平和村代表トーマス・ヤコブスは言います。
宗教や国籍が異なっても共に平和に暮らせるといった体験が少しでも中東にもたらされたら大きな希望につながることでしょう。
(国境にて。家族との再会はもうすぐです。)
<支援者のみなさまへ>
2015年後半は、8月にアフガニスタン・中央アジア・コーカサス地方、11月にアンゴラの援助飛行を予定しています。現在、ドイツで治療を受けている子どもたちが帰国し、新たに治療を必要としている子どもたちがドイツへやってきます。ドイツ国際平和村の願いは、私たちの活動が必要なくなることです。それは、世界中の紛争がなくなり、子どもたちが傷つくことなく、また苦しむことがないことを意味します。
残念なことに現状は異なり、2014年は内戦や武力衝突がさらに増えた年で、ドイツ国際平和村が受け入れた子どもの数も増えました。ドイツへやって来た子どもたちの滞在費、援助飛行代など、活動には多くの費用がかかります。引き続き、ご支援をよろしくお願いいたします。
(ドイツ国際平和村の食堂にて。)
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