2021年に「はな・はな・みどり基金」と「フェリシモの森基金」から支援をしている「インド緑化プロジェクト」の年次レポートをタゴール協会さまからいただきましたので、みなさまにご報告します。
■フェリシモの森~2021年インドの植林状況の報告
タゴール協会(以下、TSRD)は「はな・はな・みどり基金」と「フェリシモの森基金」からの支援によって、西ベンガル、ジャルカンド、オディッシャの3州において環境保護に関しての活動を長い間行ってきました。その活動はTSRDが管理している地域に加えて、州や国のさまざまな地域でも行われています。
この期間、TSRDは116haに22万本の植林を計画していましたが、結果としてはそれ以上の136haの土地に433,575本の苗木を植え、また種も蒔きました。(うち19haは私有地に32,490本)
実際、私たちは大きくはコロナパンデミックにさらされ、さらにベンガル湾岸部やオディッシャを襲ったAMPHAN(アンファン)やYAAS(ヤス)といったサイクロン(台風)による被害も複雑に絡まりあった問題に直面し、その影響は内部の地域にもおよんでいます。
実施計画は、いくつかの例外を除いて次善策に変更しなければなりませんでしたが、満足すべきレベルに到達することができました。
98haに35万本のマングローブの苗木を植えました。さらに、直播きは19haに46,500本、2,685本は昨年植えたもののなかで枯れてしまった分の植え替えでした。1,900本はプロジェクト地域の中でも貧しい村人、特に学生や女性たちに供給しました。
今年の苗床からは41,512本、常設の苗床から28,509本を調達し昨年度のストックは44,371本、損傷分23,741本を差し引くと、残りは49,139本になりました。この49,139本のうち、12,683本を村人に原価で提供しました。この苗床作業では725人日の仕事を生み出しました。
【実施地域/プロジェクト】
TSRDのプロジェクト地域は、北ベンガルの洪水の起こりやすい地域、西ベンガル州とジャルカンド州西部の乾燥した地域、そしてスンダルバンの沿岸災害の起こりやすい地域の3つの地理学的地帯に位置しています。
タパンプロジェクトは北ベンガルに位置し、バングラディシュ国境に接している洪水の起こりやすい地域で、西ベンガル州のラージナガル、ボルプール、ジャルカンド州のマヘシュプール、ポトンドは乾燥地帯の後進地域です。
スンダルバンのデルタ地帯は、バングラディシュとの国境にある広大なマングローブに覆われた洪水の起きやすい地域で、私たちのプログラムの焦点にもなっている地域ですが、多くの旅行客から環境や生態系を妨げる影響を受けています。
【実施方法論/戦略】
- TSRDは持続可能性のために人々の参画を変わりなく維持することです
- 地域のコミュニティーや政府組織、自助小グループが土地を選ぶ際、TSRDは大きな役割を果たしています
- TSRDは将来世代を含めた地域の人々に対して、環境や持続可能性についての教育・啓蒙集会の開催を続け、気候変動や生物多様性の保護、川岸の侵食などへの対応も引き続き行います
- TSRDとインド政府は、汚染のない環境のキャンペーンを行い、インド政府が提唱する「きれいなインド、緑のインド」に歩調を合わせていきます
- 植林後の維持管理は、保護、水やり、施肥などを含め、コミュニティーによって行われ、TSRDはプログラムの持続性のために重要な役割を担います
この年の緑化プロジェクトは、2州23ヵ村の237人の受益者を支援しました。この期間、全部で16回の啓蒙集会が開催され、521人が参加しました。そして、この緑化作業により1,146人日の雇用が生まれました。
私たちは使命を果たすため、基本の2つの要素、即ち環境と持続可能性の観点からプログラムを行っています。環境的に異なったゾーンと地域コミュニティの要望を含めて、プログラムの計画を維持するために最善を尽くしていますが、今年の災難に対しても観察を続けていかなければなりません。
〈支援者のみなさまへ〉
私たちTSRDは、このプログラムへの資金的援助を続けている「フェリシモの森基金」と「はな・はな・みどり基金」に大いに感謝するとともに、私たちのプロジェクトに手を取り、参画してくれた地方政府や地域、共同体(SHGや学校などCBOなど)にも感謝します。
(タゴール協会さまより)
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