以下の基金から2017年度に拠出した特定非営利活動法人ドングリの会さまの活動レポートをご紹介します。
広葉樹の森づくりをボランティアさんたちと行なっています。秋にドングリなどの種を拾い、畑にまいて、数年育てて山に植樹する・・・一年を通して季節ごとの作業を楽しみながら活動をしています。
関東の各地で行なっている森づくりの中で、ここ数年、精力的に木を植えているのは、房総半島のほぼ真ん中にある千葉県君津市の久留里の山です。この場所は、もともとスギの人工林でしたが、材木としてスギがきられたあと、この山を広葉樹の森に戻そうと、コナラ、クヌギ、ヤマザクラ、カエデ、ホオ・・・などの苗を2008年から植えています。
植樹の様子(久留里)
この久留里での森づくりも、ほかの植樹地と同じようにシカの食害が大きな問題となっています。
「森づくり=シカ害対策」と言っても過言ではないほど、被害は甚大です。シカに苗の一番上の芽を食べられてしまうと、その苗はもう伸びることができません。また、シカの口が届かない2メートルほどの高さに生長しても、今度は幹がかじられて枯れてしまいます。植えた苗の半分以上が枯れてしまう斜面もあります。
植樹の様子(久留里)
そのため、樹皮をはがされないよう麻の布を幹に巻きつけたり、風やシカに倒されないように支柱を立てたり・・・といった試行錯誤をボランティアさんたちと繰り返しながら、何とかこの問題を克服しています。このようなシカ害対策のほかにも、苗を覆い尽くすクズやフジなどのツル切り、隣接地から侵入してくる孟宗竹(モウソウチク)の退治など、自然をもとに戻すことの大変さを実感しながら、活動を行っています。
鹿害対策幹巻きの様子
<支援者のみなさまへ>
地味な作業の継続によって、森はちょっとずつ生長します。いろんな人が、いろんな形で、できる時にできるコトを・・・みんなで森づくりのバトンを繋いでいければいいなあ、と思っています。もし、お住まいの近くに森や海や川を大切にしようと活動している人たちがいたら、ぜひ一度、足を運んでみて下さい。季節ごとの楽しみにあふれた活動がみなさんを待っているはずです。
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