フェリシモ「神戸学校」の収益金(参加料)から2023年度に拠出した「一般財団法人 あしなが育英会」さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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「あしなが育英会」は、病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもや、親が重度後遺障害で働けない家庭の子どもを物心両面で支える一般財団法人です。
阪神・淡路大震災後は親をなくした子どもたちのために「神戸レインボーハウス」を、その後は「あしながレインボーハウス(東京都日野市)」を建設しました。また、東日本大震災発生後には、仙台、石巻、陸前高田の3ヵ所に「東北レインボーハウス」を建設し、津波遺児のために心のケア活動を行っています。
東北レインボーハウスは2024年3月に建設から10年を迎えました。コロナ禍を経て、陸前高田レインボーハウスでは泊りのつどいが再開され、各地のレインボーハウスでは子どもたちの笑い声が戻ってきました。
神戸レインボーハウスとの交流も4年ぶりに再開し、阪神・淡路大震災遺児家庭と東日本大震災遺児家庭が対面で交流を深めました。東北の参加者からは、「どのように生きてきましたか、いまどんな感じですか」などの質問が投げかけられたりしました。
阪神・淡路大震災遺児で幼少期から神戸レインボーハウスに通っていた32歳の男性は、東日本大震災発生後の東北に何度も足を運んだこれまでを振り返って、「悩むことも浮き沈みもあるけれど『つながり』が守ってくれる」と語ってくれました。
震災時にお母さんのおなかの中にいた子は2024年4月で中学1年生になりました。震災から13年を迎えた2024年の3月11日に母の形見を持参して来館した方や、結婚して我が子と一緒に来館した方もいました。例年この日をレインボーハウスで過ごされていた保護者の中に、「今年は仕事に出かけようと思います」と連絡をくださった方もいました。ひとりひとりの13年があることを強く感じた1日になりました。
〈支援者のみなさまへ〉
東日本大震災から13年が経ち、震災遺児の約9割が成人して大学生や社会人になりました。
これほど長い間、東日本大震災遺児への「グリーフ( 死別による心身のさまざまな反応)」 を抱えた子どもを支える「グリーフサポート」を積み重ねて子どもたちの成長を見守り続けることができたのは、レインボーハウスの活動を理解し、応援してくださったみなさまのおかげにほかなりません。子どもたちにあたたかいまなざしを向け続けていただき、心より感謝申し上げます。
近年は成人した東日本大震災津波遺児たちの中に、サポートを受けるだけでなく、後輩遺児に寄り添いながらサポートをする側として私たちの活動に参加してくれる遺児たちが多くいます。あしなが育英会は今後も子どもたちやその保護者に伴走してまいります。
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