フェリシモ「神戸学校」の収益金(参加料)から2021年度に基金を拠出した「一般財団法人 あしなが育英会」さまから、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
あしなが育英会は、病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした子どもや、親が重度後遺障害で働けない家庭の子ともに奨学金やケア活動で支える一般財団法人です。2011年の東日本大震災後の2014年に、仙台、石巻、陸前高田に「東北レインボーハウス」の建設をして、津波遺児のケア活動を継続しています。
2021年度もコロナ禍のために、感染対策を行いながらの活動となりました。対面形式やオンライン形式をその時の状況にあわせ、変化をさせるなどの工夫を行いました。そして、「グリーフ(大切な人を亡くした後に抱く感情)サポートプログラム」に、「学び」の要素を入れたプログラムの開催も行うことができました。
コロナ禍のさまざまに変化をしていく環境の中で、子どもたちは生活をしています。そのため、子どもたちからは、「学習面の心配」や、「学校に行きづらさを感じている」といった声が聞こえてくるようになりました。
そこで、仙台レインボーハウスでは、心を休められる図書館やカフェの代わりになって欲しいという気持ちから、読書をしたり、おしゃべりをしたり、ゆったりとした雰囲気のなか自分のペースで過ごす「ブックデー」を開催しました。参加者からは、「とても充たされた日となりました」「ゆっくりできて、落ち着いた気持ち」などの感想をいただきました。
石巻レインボーハウスでは、企業と大学生有志の協力で毎年行っているワークショップを、今年度はオンライン形式で開催することにしました。画面を通してコミュニケーションを取りながら集中してランプシェードやサンキャッチャーの制作を行うと、完成した時には「達成感と緊張からの解放」が伝わってきました。
陸前高田レインボーハウスでは、自治体からの要請によりワンデイプログラムの開催が困難な状況が続きましたが、昨年の秋以降になると少しずつ開催することができるようになりました。
遊んで、おしゃべりをして過ごす時間はあっという間です。プログラムの最後に参加者から、「レインボーハウスでみんなとたくさん会いたい」「1回でも多くレインボーハウスに来たい」などの感想がありました。
〈支援者のみなさまへ〉
あたたかいまなざしを子どもたちに向け続けていただき心より感謝申し上げます。
あしなが育英会につながった2,083人の津波遺児のうち、10年の歳月を経て半数以上が成人(18歳以上)になっています。中には新しい家族を持った遺児がいる一方、保護者(父、母、祖父母)も年を重ねています。そして、最年少は2022年4月に小学校5年生になりました。あしなが育英会は現在進行形の「今」を生きている彼らに、今後も伴走して参ります。
■ あしなが育英会さまのその他の活動はこちらから。
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