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北海道胆振東部地震支援基金報告ー「胆振東部地震高校生ガイド育成と防災イベントの実施」(一般社団法人厚真町観光協会)

フェリシモ「北海道胆振(いぶり)東部地震支援基金」から、2024年度に基金を拠出した「一般社団法人厚真町観光協会」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。

*   *   *

〈プロジェクトの中間報告〉

本イベントは北海道厚真高等学校の生徒が中心になって被災体験を伝える語り部ガイド「さざんか」が自ら立案して、スケジューリングから必要な物品の洗い出しまでを行い、メンバーが考えた防災に関するプログラムを運動会形式で実施しました。

この防災イベント(防災運動会&キャンプ)は、旅行代理店のモニターツアーとして高校生モニターの募集を行い、大人を含めた20名が参加しました。

■防災運動会

◆テントの組み立て競争
まずはテントを組み立てる作業から。初めてテントを組み立てた高校生は、悪戦苦闘しながら設営していました。

◆ケガ人の搬送体験
ケガ人を搬送するために、はじめは4人で持ち上げようと試みましたが、不安定だったこともあって6人で持ち上げることにしました。

◆水パック投てき競争
消火器やバケツがない場合、ポリ袋に水を入れて口をしばり投げて消火する「投てき水パック」を使用しました。目標のバケツに向かって投げてみると、ポリ袋の中の空気をしっかり抜いておかないとポリ袋が破れにくいこともわかりました。

◆バケツリレー
迅速かつ水をこぼさないようにバケツを運ぶ「バケツリレー」は思っていたよりむずかしく、本人が転んで水をかぶってしまう一幕もありました。

◆避難所ジェスチャーゲーム
最後に実施した避難所ジェスチャーゲームでは、「もしも避難所に日本語がわからない外国の人がきたらどうする?」をテーマに、支援物資などのお題をジェスチャーで表現しました。

■防災キャンプ

防災運動会終了後は、「もしも避難所が使えなかったらどうする?」をテーマにした防災キャンプを実施しました。

◆火起こし
まずは食事の準備のために、火を起こす道具「ファイアースターター」やマッチなどを使用して火を起こし、薪に火がつくまでの一連の流れを習得しました。

火を起こすことができても焚火(たきび)にするまでには一苦労。

◆ご飯を炊く
お米と水をポリ袋に入れてお湯を沸かした鍋に入れる調理方法でご飯を炊くと、炊き上がりにムラができましたが、鍋でご飯を炊いた場合には炊飯器で炊いた時よりもおいしく炊き上がりました。

◆ロープワーク
翌日の朝食後に、もしもの時に役に立つロープワークを専門家からレクチャーを受けて、さまざまな結び方を習得しました。ブルシートとロープがあれば災害時にテントが張れるかもしれません。

本イベントの最後は、北海道胆振東部地震で被害を受けた厚真町山間部に移動して、高校生ガイドによる体験談から、災害に備えることの重要性を学びました。

傷だらけになって痛々しい厚真ダムの石碑

〈支援者のみなさまへ〉

支援者のみなさまのおかげで、本イベントがスムーズに運営できことに感謝申し上げます。高校生ガイド「さざんか」は、自分たちの手で初めての防災イベントを実施することができました。今回のイベントを通じて、参加する人たちの安全を考えることの重要性と、イベント運営のむずかしさを学びました。

参加者からは、「普段体験できないことを体験できて大変勉強になった」「火起こしが大変で火のありがたみがわかった」「災害時にもあたたかい食事の確保が大事だと実感した」などの声だけでなく、「このようなイベントをこれからも続けてほしい」との声もいただいたことから、本イベントを恒例行事として後輩に受け継いでいきたいと意気込んでいます。

また、東北での課題は近い将来の厚真の課題との認識のもと、2025年3月には東日本大震災から14年を迎える東北の視察と東北の高校生語り部との交流に向けた準備をしています。

■胆振東部地震高校生ガイド育成と防災イベントの実施
実施場所:北海道厚真町本郷特産品広場(こぶしの湯前広場)
実施期間:2024年11月9日~11月10日
・厚真町観光協会さまのその他の支援活動はこちら

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