以下の基金から、2019年度に拠出した認定NPO法人全国盲導犬施設連合会さまの活動レポートをご紹介します。
全国的な盲導犬の普及推進・育成支援を目的とし、加盟8協会と共に活動をして、2019年度は多くのみなさまからのご支援により、28頭分の盲導犬を希望者に届けることができました。
歩行中
視覚障害者の自立と社会参加のサポートをする盲導犬。
しかし、未だ盲導犬に対する認知度や理解度は低く、課題となっているのが現状です。
私たち全国盲導犬施設連合会では、実態の把握と視覚障害者や盲導犬への理解が深まることを目指して、今年度に初めて盲導犬の入店受け入れ全国調査を行いました。国内8つの盲導犬協会のユーザーに調査をして、643人から回答を得ることができました。
調査の結果、52%、約半数以上の方が「盲導犬の入店拒否をされた経験がある」と回答がありました。まだ盲導犬をスムーズに受け入れる環境が整っていないのが現状です。
拒否された場所としては、圧倒的に飲食店が多く、次いで病院・交通機関と、生活する上で要となる場所での拒否が多発しています。単純に、「犬はダメ」といった理由で断られることが多く、「身体障害者補助犬法」や「障害者差別解消法」の認知も進んでいない状況がうかがえます。
食事中の様子
盲導犬ユーザーの方々は、入店拒否をされると、「人間性そのものを否定された気分になる」「障害者への偏見を持った人は多い」など、とても悔しく、悲しい想いを胸に抱えることになります。
視覚障害者の「盲導犬とともに街中を安全に、自由に歩きたい」という願いを叶えるため、盲導犬に関わるすべての環境のサポートをして、1頭でも多くの盲導犬を希望者に届けるための活動を行いながら、今回の調査結果の発信の強化や、「補助犬同伴可ステッカー」の配布などを行いながら、環境改善に尽力していく所存です。
補助犬同伴可ステッカー
<支援者のみなさまへ>
みなさまからの温かいご支援のおかげで、質の高い盲導犬を希望者に届けることができています。
誠にありがとうございます。盲導犬が自然に受け入れられる社会に向けて、今後ともご支援・ご声援の程、よろしくお願いいたします。
前回の報告はこちら
■全国盲導犬施設連合会さまのその他の活動はこちらからご覧いただけます。
コメント