2019年にフェリシモ 地球村の基金から支援をしているプロジェクト「マニラで最も生活が厳しいトンド地区の子どもたちの栄養改善事業」の活動レポートをアイキャンさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの中間報告〉
こんにちは、認定NPO法人アイキャンの西坂です。フィリピンの首都マニラで、最も生活が厳しいと言われるトンド地区では、子どもの8割近くが「極度の栄養不良」に陥っており、栄養不良と不衛生な環境に起因する病気で命を落とすことも少なくありません。
その状況を改善するために、私たちはマニラ市自治体が運営する保育園において、村役員と地域住民とともに給食活動を実施しています。
まずは給食活動を始める前に、トンド地区の村役員や地域住民に対して、プロジェクトの内容と目的を共有しました。このプロジェクトでは、子どもの栄養状態の改善だけではなく、自治体と地域住民が継続的に給食活動を運営していくことを目指しています。そのため、当団体と村役員、地域の母親が協働で活動をしていくための時間を設けました。
週5回、保育園を開所し、事業で購入した調理器具を使って、母親が安価で栄養価の高い食事を料理しています。特に、「奇跡の木」と呼ばれるモリンガの葉を活用した料理を多く取り入れているので、子どもたちは栄養価の高い食事を摂取することができます。2020年5月時点までに、3から5歳の低体重の子ども25名(実数)が継続的な給食活動に参加をしています。
新型コロナウイルス感染拡大に伴うマニラ市の封鎖のため、3月から5月までの活動は一時停止になっていますが、今後は地域の母親に対して、子どもを病気から守るための保健研修や、安価で栄養価の高い料理の作り方の研修、また保育園教師を対象にした地域参加型給食活動運営研修なども実施する予定です。
〈現地の様子・現地の声〉
給食活動は地域住民ボランティアと母親主体で運営をしています。トンド地区では、食事を食べる前に手洗いをするという衛生習慣を身に付けていない子どもが多くいます。そのため、地域住民ボランティアが、食事前に子どもたちの手洗いを促して、正しい手洗いの仕方を教える姿が見られるようになっています。
また、子どもたちが給食を食べ終わって帰宅した後に、給食活動に関わっている地域住民と、給食活動の振り返りや子どもたちの様子を話し合う時間を持っています。
話し合いの中で、「今日は、あの子が元気なかったね。」「しばらくの間、あの子が来ていないから明日家庭訪問してみる。」といった声が聞かれています。私たちはそのような話し合いの時間を大切にしながら、地域住民と一丸となって、子どもたちを見守り育てていく環境も生まれています。
給食活動に関わっているミシェルさん(仮名)は、「給食活動を通して、私たち母親と地域住民が責任を持って子どもたちを守っていかないといけない。」と、事業を通して芽生えた責任感をのぞかせました。
〈支援者へのメッセージ〉
「マニラで最も生活が厳しいトンド地区の子ども達の栄養改善事業」プロジェクトを応援していただき、誠にありがとうございます。現在、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、マニラ市は2ヵ月以上封鎖されたことで多くの方が収入の機会を失い、トンド地区の子どもたちは毎日3食を食べることができない状況下にいます。
世界中が新型コロナウイルス感染拡大により大変な状況にありますが、このような状況だからこそ、お互いに支え合っていくことが大事だと思います。私たちは引き続きトンド地区の住民たちと子どもたちの栄養改善に努めてまいりますので、引き続きみなさまの応援のほどよろしくお願いいたします。
(認定NPO法人アイキャン 西坂さまより)
■マニラで最も生活が厳しいトンド地区の子どもたちの栄養改善事業
実施場所:フィリピン共和国マニラ市トンド地区
実施期間:2019年10月1日~2021年1月31日
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・アイキャンさまのその他の支援活動はこちらから
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