2018年、パレスチナ人シリア難民に対して、「フェリシモ 地球村の基金」から緊急支援を実施いたしました。現地での活動のレポートが届きましたのでみなさまにご紹介させていただきます。
■活動団体名 : 認定NPO法人パレスチナ子どものキャンペーン
■プロジェクト名 : レバノンに避難するパレスチナ人シリア難民の緊急越冬支援
■実施場所 : レバノン・ベカー県
■実施期間 : 2019年1月1日~2019年2月28日
〈プロジェクトの実績報告〉
2018年12月中旬にワーベル難民キャンプと周辺地域で行った暖房用燃料(灯油)の配布に続き、2018年12月末から2019年1月にかけてバールエリヤス地域でもパレスチナ人シリア難民世帯に暖房用燃料(灯油)の配布を行いました。バールエリヤス地域は、畑や点在する空き地の中にテントなどを立てて生活している家族が多いため、ガソリンスタンドでの配布に加え、給油車を回して配布を行いました。
この地域では、8,500人を超えるパレスチナ人シリア難民がテントやシェルター、倉庫といった狭く苛酷な環境で避難生活を送っています。
この冬、レバノンは2度の大寒波に襲われ、ベカー県は大雪と洪水に見舞われました。寒波では、家が崩壊したり浸水したりするなど、ほとんどすべての難民が被害を受けました。
そんな中、このフェリシモ地球村の基金の「レバノンに避難するパレスチナ人シリア難民の緊急越冬支援」プロジェクトのご支援を受け、220のパレスチナ人シリア難民世帯に、1世帯あたり40USD(約4,550円)分(およそ64リットル)の燃料を配布することができました。
この冬ベカー県において、パレスチナ子どものキャンペーンではその他の資金と合わせて合計1,635世帯に燃料を届けることができました。
〈現地の様子・現地の声〉
2019年2月にワーベル難民キャンプの近くで暮らすパレスチナ人シリア難民の方の家を訪問しました。
1月の寒波では、トタンの屋根から家の中に雪や雨が浸水し、台所が水浸しになってガスが使えなかったり、夜も眠れなかったそうです。
「今年は例年にない寒さです。嵐が来たときは本当に不安でした。部屋は雨漏りするし、冷たく、この地域ではストーブなしには生活できないです。」と母親が話してくれました。
バールエリヤスのガソリンスタンドへ燃料を受け取りに来た女性は、「夫はシリアの内戦が始まってから心臓発作で亡くなりました。幼い息子と2人で避難生活を送っています。食料、燃料、日用品など全てのやりくりに苦労していますが、冬場は特に燃料が足りずに困っています。今回の燃料の配布は本当にありがたいです。」と話してくれました。
また別の女性は、「毎月UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)の支援を受け取ってから、1週間でお金は底をつきます。借金を重ねて生活しています。子どもに何か買ってあげたいけどできません。これからも私たちのことを忘れないでほしい。」と涙ながらに語ってくれました。
ご支援下さるみなさまへ:
「レバノンに避難するパレスチナ人シリア難民の緊急越冬支援」プロジェクトにご支援をいただきありがとうございます。みなさまのご支援のおかげで、この冬もレバノンのベカー県で燃料配布を行うことができました。ご支援いただいた方々、応援してくださった方々、みなさまに心よりお礼申し上げます。
シリアでの内戦開始から9年目となりました。統計上の数だけを見ると、レバノンで避難生活を送るシリアからの難民の数は確かに減り、人数だけが指標となる国際社会からの支援も減ってしまいます。しかし、今なおレバノンに残っている人々は、何かしらの事情でどうしてもシリアに帰ることが難しい、脆弱な人々です。
パレスチナ子どものキャンペーンでは、これからもできる限り1人1人に寄り添った支援を続けていきたいと思います。
(パレスチナ子どものキャンペーン 田浦さまより)
■レバノンに避難するパレスチナ人シリア難民の緊急越冬支援
実施場所 : レバノン・ベカー県
実施期間 : 2019年1月1日~2019年2月28日
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・パレスチナ子どものキャンペーンさまのその他の支援活動はこちらから
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