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みんなでプロジェクトを応援! 「戦時下のウクライナで暮らす子どもたちの心のケア」(認定NPO法人 ピースウィンズ・ジャパン)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい7つの自立を支援するプロジェクト。その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

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はじめまして、ピースウィンズの柴原史歩です。私たちは、2022年2月24日のロシアによるウクライナへの全面的な軍事侵攻が始まった直後から、首都キーウと隣国モルドバを拠点に活動しているNGOです。

すでにロシアによる侵攻から2年半が経ちましたが、悲しいことに終戦や停戦の気配はありません。戦争が長期化するなかで、ウクライナの人々は様々な不安やストレスを抱えながら、日々の生活を送っています。

そんな方々を支援すべく、私たちはウクライナ北部のチェルニヒウ州で、現地の女性たちに向けて、臨床心理士によるグループセラピーを実施してきました。

侵攻当初にはチェルニヒウ州を含む北部4州で、ロシア軍兵士による処刑、拷問、性的暴行、監禁など、民間人に対する様々な人権侵害があったと発表されています。

さらに、今も続く空爆や砲撃により、医療機関や教育機関を含む多くの建物が被害を受けています。

私たちが実施しているグループセラピーは、そんな悲しいできごとが続くウクライナ北部で、社会的立場の弱い女性たちがコミュニティ内で共に助け合っていくことで、これからも立ちはだかるであろう困難な問題やストレスへの耐性、心のマネジメント力を高めていくことを目的としています。

参加した人たちからは、こんな声が届いています。
「リラックス法や呼吸法を学べて、役に立った!」
「自分の思考や感情をオープンに語れるようになった!」
「ぜひ子ども向けのプログラムも企画してほしい!」

ありがたいことに好評だったこのプログラム。今回、参加者の声をもとに、子どもたち向けのグループセラピーを企画しました。

好評を得ている大人向けグループセラピーの様子

子どもたちは、家族や大切な人と別れ、今まで住んでいた家や財産を失くし、ロシア軍による攻撃の恐怖に怯えながら、今も日常的にたくさんのストレスを抱えながら生活しています。

ユニセフ(国連児童基金)によると、ウクライナでは13歳から15歳の半数がストレスから睡眠に問題を抱え、14歳から34歳の子どもと若者の約4分の3が情緒的、または心理的なサポートが必要との報告があります。

また、5人に1人が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症したり、恐怖症、大きな音に敏感になったりするなどの症状も確認されています。

絵を見て想像力を働かせながら自由に感情表現するのを促す活動

心のケアは、異常事態のなかで暮らす人々にとって非常に重要な課題でありながら、緊急性が伝わりにくく、残念ながら後回しにされがちです。しかし、長期化するウクライナの状況下で彼らの心は絶えずストレスにさらされており、一刻も早く支援をする必要があります。

ぜひみなさまのご支援・ご協力のもと、ウクライナの子どもたちに安心を届けさせてください。よろしくお願いします!

〈主な活動内容〉

チェルニヒウ州内の12~16歳の子どもたち計144名(12人×12グループ)を対象に、心理カウンセリング経験を有する臨床心理士が、専門的手法を用いてグループセラピーを実施します。子どもたちが抱えている困難な問題やストレス、トラウマやPTSDへの対処法をはじめ、心のマネジメント力を高めることを目的としています。活動場所は、特に人道危機が高まっている地域にある複数の学校を予定しています。

子どもたちがリラックスできる安全な場所で、1回あたり2時間半のセッションを計3回、12グループに提供します。創作活動やレクリエーションなどのグループワークを交えながら、以下のテーマに取り組みます。
・自分の価値を認識し、自分を大切にすること
・学校での集団生活における人間関係の築き方
・マインドフルネス呼吸法(感情や思考、感覚を認識し、現実を受け入れられるよう導く)
・ストレスマネジメント法
・変化への適応方法 など

〈期待される効果〉

子どもたちへの長期にわたるストレスは、脳の発達や言動、幸福の感じ方などに悪影響を及ぼすとされ、社会的・情緒的発達を大きく妨げる恐れがあります。

戦争が続く限り子どもたちは様々なストレスにさらされ続けることになります。それでも、必要なケアを提供することで、ストレスを緩和したり、メンタルヘルスの問題の長期化・深刻化を予防したりすることは可能です。

「戦争が永久に終わらない」という絶望感や、空襲警報が鳴るたびに不安に襲われていた子どもたちがこのグループセラピーを通して得たリラックス法を実践し、心の安定を維持することができるように。

戦争により自尊心が傷ついた子どもたちが、自分の価値を再確認し、自分を褒めてあげられるように。

自分は一人ぼっちではないのだと自信が持てるようになることで、物事を前向きに捉え、将来に希望が持てるように。

感情を上手にコントロールすることで、学校生活においても周囲との良好な関係が築けるように。

グループセラピーで明るさを取り戻し、将来の夢を語るようになった少女

厳しい状況が続くなか、ウクライナの子どもたちが明るく元気に暮らしていけるような未来を信じて、みなさまのお力添えをお願いします。

■戦時下のウクライナで暮らす子どもたちの心のケア
実施場所:ウクライナ チェルニヒウ州
実施期間:2025年1月~2025年4月
・ピースウィンズ・ジャパンさまのその他の支援活動はこちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための7つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2024年11月1日から11月14日まで行います。

期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

★Tポイントで1ポイントからの寄付、クレジットカードからの寄付もできる
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