フェリシモCompany

みんなでプロジェクトを応援! 「シリア内戦下の子ども達に対する理学療法・心理社会的支援」(特定非営利活動法人 ホープフル・タッチ)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい5つの自立を支援するプロジェクト。その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

*   *   *

こんにちは。特定非営利活動法人ホープフル・タッチの高田みほです。

「シリア難民の子ども達に教育を届けたい!」という想いから、シリア人の仲間と団体を立ち上げ、これまでにトルコ、スーダン、カンボジア、シリアの子ども達へサポートを届けてきました。

シリア国内ではこれまで、内戦で学校が破壊され、教育を受ける機会を失った子ども達への学習支援や、内戦下に負傷したり、適切な医療を受けられていない子ども達への、医療・社会福祉支援を実施してきました。

2011年から続くシリア内戦は現在も続き、未だ529万人以上が周辺国で避難民として、約680万人が国内避難民として生活しています。2023年には内戦開始以降最も多い、1,530万人以上が人道支援を必要としています。

シリアのなかでも、私達が活動しているラッカ県は現在も、クルド系シリア民主軍による自治政府下にあります。その政治的複雑さから公的支援が入りにくく、破壊されたままのインフラ整備や建物も多く、電気が繋がるのも1日数時間に限られています。

ラッカ県では96%の世帯が適切なヘルスケアへアクセスできていません。うち52%は医薬品の入手に、43%は慢性疾患に対する受診に困難を抱えています。医薬品の価格が最大80%高騰したことも影響し、経済的に困窮している家族には大きな負担となり、特に障がいをもつ子どもにとって、ケアを受けることはより難しい状況になっています。

10年以上続いている内戦下で生まれた子ども達のなかには、適切な医療環境で生まれることができず、脳に充分な酸素が届かなかったため身体的・知的障がいをもった子どもや、空爆や地雷など直接的な戦闘の被害により障がいを負った子どもが多くいます。

内戦下の医療設備や物資、医療従事者の圧倒的不足、物価高騰、政治的理由による国内外からの支援不足、各世帯の経済的困窮から、健康な生活と発達を長期間に渡り実現できないケースが多々あります。活動地では、疾患や障がいをもつ子ども達を継続的にサポートしている機関が限られ、長期化している人道危対して、支援機関が少なくなっています。

クリニックで提供している理学療法

私達は2019年からこのような子ども達への医療・社会福祉的サポートを少しずつ開始しましたが、空爆や地雷により身体の一部を失って以降5年間以上、なんの支援も受けたことのない子ども達が、たくさんいることが分かりました。活動開始からこれまでに、160名以上の子ども達に無料診療やリハビリを提供し、うち98名にメガネ、7名に義肢、5名に補聴器といった補装具を提供してきました。

新しい脚を装着する女の子

治療を受けた子ども達が、健康な生活を築き日常生活のなかで少しずつ自立していくためには、身体的なリハビリと心理社会的なサポートが欠かせません。歩くことができない子ども達は、義肢を得るまで自宅で過ごすしかなく、社会参加の経験が極端に少ない状態にあります。

これまで私達は診療や補装具提供といった医療支援に重きをおいてきましたが、子ども達の未来を見据えたサポートのためには、運動機能を促進する理学療法や、個々人の知的・心理的発達段階に合わせた心理社会的支援の継続的な提供が必須と考えています。

義肢を装着し歩行練習をする女の子

内戦という、ただでさえトラウマティックなストレス下にあることが日常になってしまっている環境で、特に疾患や障がいをもつ、脆弱性の高い子ども達の心身の発達は阻害され続けています。

現時点では対象地で私達だけが実施しているこの活動を、今後も続けていかれるよう、ご協力をお願いいたします。

〈主な活動内容〉

現地医師と連携して運営しているコミュニティクリニックで、内戦の影響により疾患や障がいをもつ子ども達30名を対象に、理学療法と心理社会的サポートを提供します。内戦下で特に脆弱性の高い子ども達の心身の健康な発達を向上し、日常生活における自立的活動の促進に寄与することを目的としています。

  • 現地医師の診断や心理専門家のアセスメントのもと、個々人に最適なリハビリやサポートプログラムを設定します。
  • 当クリニックの専門家(理学療法士、医師)チームにより、子ども達に補助具を用いた理学療法を提供します。
  • 心理専門家により、発達障がいやコミュニケーションに難しさを抱える子ども達に、言語を介したコミュニケーションの理解と表現を育む発達支援や、ソーシャルスキルトレーニングを提供します。

〈期待される効果〉

  • シリア内戦の影響により疾患や障がいをもつ子ども30名の、心身の発達が向上します。
  • 他にリハビリや心理社会的サポートを受ける機会がない子ども達に、専門家による理学療法や心理社会的支援を提供します。
  • 経済的困窮を理由に、適切な医療や療法を受けられなかった子ども達が、継続的な発達支援を受けることができます。
  • 慢性疾患や障がいをもつ子どもの身体機能が改善し、日常生活における自立的な活動を増やすことができます。
  • 発達障がいやコミュニケーションに難しさを抱える子どものソーシャルスキルが向上し、社会参加を促進することができます。
  • 疾患や障がいをもつ子どもの家族のサポート機能を担います。子どもの心身の機能を維持・促進するための、家庭で実践できるトレーニング計画や、日常生活で抱える難しさに対するアドバイスを提供します。
  • 困難を抱える子どもや家族を、可能な限りサポートに繋げられるよう、地域のソーシャルワーク機能を担います。医師や専門家によるアセスメントから、当クリニックでは充分なサポートを提供することが難しいと判断したケースについては、本人や家族の希望のもと、県外でのより専門的な受診ができるようリファーします。

■シリア内戦下の子ども達に対する理学療法・心理社会的支援
実施場所:シリア・アラブ共和国ラッカ県市内
実施期間:2024年1月~2024年12月
・ホープフル・タッチさまのその他の支援活動はちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための5つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2023年11月1日から11月14日まで行います。

期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

➡ 応援投票は終了させていただきました。
みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

★Tポイントで1ポイントからの寄付、クレジットカードからの寄付もできる
Yahoo!ネット募金「フェリシモ 地球村の基金」の募金ページは こちら>>>

この記事をシェアする
Twitter
Facebook
LINE

コメント

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

コメントを投稿する
ページトップへ戻る