フェリシモCompany

みんなでプロジェクトを応援! 「安心して学べる環境を、ホンジュラスの子どもたちに!」(認定NPO法人AMDA社会開発機構)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい9つの自立を支援するプロジェクト。その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

*   *   *

はじめまして。AMDA社会開発機構(アムダマインズ)ホンジュラス事務所の奥田鹿恵子です。私が駐在しているホンジュラスは中米に位置し、グアテマラ、エルサルバドル、ニカラグアといった国々と国境を接しています。公用語はスペイン語で、メスティーソ(先住民とヨーロッパ系白人の混血)をはじめとする、複数の民族が共生しています。

人口の70%は農業で生計をたてており、コーヒーやバナナなどの栽培が盛んです。また、ホンジュラス人がアメリカへ集団で移動する「移民キャラバン」が日本でも報道されたように、海外出稼ぎ労働者からの送金が、この国の家族にとって重要な収入源となるような、中南米の最貧国の一つです。

私たちアムダマインズは「今日の平和な生活が保障され、明日への希望が抱ける社会の実現」というビジョンのもと、1998年にホンジュラスでの支援活動を始め、現在はエル・パライソ県サン・ルカス市で保健プロジェクトを実施しています。

サン・ルカス市は首都テグシガルパ市から南東に80キロメートルほどの山間部にあり、主要幹線道路から外れている上、市内に点在する集落間のアクセスが悪いこともあり、行政や援助機関からの支援が十分に届いていません。同市の健康・教育・所得水準を示す人間開発指数は、全国298市中255位、エル・パライソ県19市中18位と、極めて低くなっています(国連開発計画、2019年)。

保健プロジェクトの一環として、学校での啓発活動を進める中で、私たちは子どもたちの悲惨な環境を目の当たりにしました。

サン・ルカス市には18の公立小・中・高等学校があり、約1,500人の生徒が在籍しています。校舎はレンガもしくは石の壁にトタン屋根という簡素な作りで、老朽化した学校では、床のひび割れや穴、壁・窓の破損が目立つ他、屋根に穴が開いて雨漏りがしています。また、便器や水設備が壊れていてトイレが使用できず、生徒、教師ともに野外での排泄や我慢を強いられている例もあります。さらに、机や椅子などの備品も不足しており、生徒たちは適切な環境で教育を受けることができていません。

このような劣悪な環境であったところに、2020年からのコロナ禍と、同年に二度にわたって襲来したハリケーンによる被害が重なり、一刻も早い対策が必要となっています。

キンセ・デ・セプティエンブレ小学校(この学校には11人の子どもが通っています)

しかしながら、市は慢性的な財政難をかかえており、市民からの校舎の修繕等の切実な訴えには全く耳を貸してもらえず、PTAも希望を失ってしまっています。

ホンジュラス教育省の推測によれば、全国の公立学校の75%が校舎の修繕を必要としています。同省は、2022年の上半期で33校の修繕・改修が完了したことを報告していますが、まだ需要全体の5%にも達していません。中でもエル・パライソ県は、2020年のハリケーンの影響で破損した校舎が多く、全国18県の中でも、最も学校のインフラ整備を必要としている県の一つに挙げられています。

このプロジェクトでは、サン・ルカス市内で特にニーズの高い小学校4校で施設の整備を支援することで、子どもたちが安全に楽しく学び、過ごすことができるようにします。

〈主な活動内容〉

小学校4校の校舎を修繕し、備品を供与します。

①パブロ・ポルティーヨ・フィゲロア小学校

  • 屋根が破損し、それを支える構造材も腐食しているため、屋根全体を葺き替えます。
  • 壊れたトイレの便器を新調します。
  • 不足している長机1台(生徒4人用)と、老朽化して危険な椅子を取り替えます(生徒33人全員分)。
パブロ・ポルティーヨ・フィゲロア小学校のトイレは便器が壊れていて使用できません

②キンセ・デ・セプティエンブレ小学校

  • 生徒がつまずいて怪我をしないよう、教室の床のひび割れ部分を補修します。
  • 動物の侵入を防ぐだけでなく、防犯対策のため、剥がれた窓の面格子を張り替えます。

③マクトゥカ・アリバ小学校

  • 外壁の穴やひび割れ部分を補修します。
  • 手洗場とともに、水の供給設備を設置し、トイレを使用できるようにします。
マクトゥカ・アリバ小学校にある唯一の水源です

④ヌエバ・エスペランサ小学校

  • ①の小学校と同じ状況のため、屋根を葺き替えます。
  • ②の小学校と同じ状況のため、床を補修します。
  • ③の小学校と同じ状況のため、水の供給設備を設置します。

〈期待される効果〉

次の3つのことを実現したいと考えています。

①学習意欲と教育の質の向上
学校の教育・衛生環境が改善されることで、誰もが快適に過ごすことができるようになり、生徒の学習意欲が向上します。また、雨漏りがする、トイレが使えないといった理由で、生徒が学校に行くのを嫌がることがなくなり、教師も授業の質を高めることに集中できるようになります。

②公平な教育の実現
都市と地方の教育格差は、学校や教師の数、建物や設備の質など、あらゆる面で明らかです。サン・ルカス市のような遠隔地にある学校は、老朽化したり、ハリケーンの影響を受けたりしても、全く修繕されないまま放置されています。このプロジェクトは、行政の手が届いていない所を支援することで、地域間の格差を縮めることに寄与します。

③地域住民による持続的な学校教育環境の改善
校舎の修繕に必要な資材の運搬などの労働力は、PTAをはじめとする地域住民がボランティアで負担します。プロジェクトで何もかも支援してしまうのではなく、ともに力を出し合って活動することで、地域の人々の自立心が向上します。プロジェクト終了後も、住民自身が少しずつお金を積み立てながら、校舎の維持管理に取り組み続けるよう、学校教育環境の持続的な改善を促します。

■安心して学べる環境を、ホンジュラスの子どもたちに!
実施場所:ホンジュラス共和国エル・パライソ県サン・ルカス市
実施期間:2023年2月1日~2024年1月31日
・プロジェクトの報告はこちら(中間実績
・AMDA社会開発機構さまのその他の支援活動はこちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための9つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2022年11月1日から11月14日まで行います。

期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

➡ 応援投票は終了させていただきました。
みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

★Tポイントで1ポイントからの寄付、クレジットカードからの寄付もできる
Yahoo!ネット募金「フェリシモ 地球村の基金」の募金ページは こちら>>>

この記事をシェアする
Twitter
Facebook
LINE

コメント

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。

コメントを投稿する
ページトップへ戻る