2018年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「インドハンセン病コロニーにおける養鶏を対象とした小口融資事業」の活動レポートをわぴねすさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの中間報告〉
【貸付状況について】
2019年1月よりコロニー(村)の7名と契約を交わし、ローンとして貸し出しをしました。本養鶏事業の場合は、近隣の業者と提携をしているので、養鶏に必要な雛などを提供してもらうことが出来ます。そのため、今回のローンは養鶏を行う施設の建設費として使用されています。
【養鶏事業の進捗状況】
養鶏小屋の建設は1月~3月の約3ヵ月ほどで完了し、既に養鶏を開始しています。飼育は一回につきおよそ1,000羽~1,400羽ほどです。40日ほど経つと雛から成鶏になり、販売することが出来ます。真夏(4~5月)には暑さで死んでしまう鶏も出てくるため、暑さ対策として屋根から水を流す仕組みなどを取り入れている人もいます。
【参加者の収入状況について】
本プロジェクト開始前の参加者たちは、Rs.3000(約4,800円)/月ほどの収入しかありませんでしたが、本ローンを利用して始めた事業のお陰で、Rs.7,000~Rs.10,000(約11,200円~約16,000円)/月ほどの収入を得ることが出来ました。元々の収入と併せると世帯収入も3~4倍の収入になっています。
【返済状況について】
現在のところは、予定通りにお金を返済してもらっています。中には売上が良かったために、繰り上げ返済を行っている人もいます。
〈現地の様子・現地の声〉
これまでは政府の農地で働く人が多く、収入は1日150円ほどでした。なんとか自分たちでやりくりをして牛を育てたり、養鶏を始めたりする人がいる一方で、無理をして高利貸しに資金を借りて事業を始める人や、担保がないという理由でお金を借りられずに悩んでいる人もたくさんいました。
このプロジェクトが始まったことで、コロニーの誰もが自分で稼ぐチャンスを得ることが出来ました。そんなコロニーの人々の声をご紹介します。
【コロニーの人々の声】
・「収入が2倍以上に増えた。この事業のおかげで村のみんながやりたい職に就くことが
できている。ありがとう。」(28歳男性)
・「稼いだお金で、子どもが欲しがっていたクリケットのバットを買ってあげたい。」
(20歳女性)
・「稼げるようになったら更に事業を大きくして、他の村人の手助けができるように
なりたい。」(24歳男性)
〈支援者へのメッセージ〉
インドは経済成長が著しく、裕福な国になっている印象をお持ちの方もたくさんいると思います。しかし、それは都市部の本当に一部の人々だけです。今もなお、家にシャワーがないために、池を浴場代わりにしたり、トイレがないために、林の中で用を足す人々がたくさんいます。
本プロジェクトを実施しているコロニーでは、物乞いで生計を立てている人こそいないものの、4人家族で200円/日ほどで生活をしている人もいます。そんな人々にとっては、努力して自分で事業を始めようとしても元手を貯める事すら困難な状況にあります。
今回、地球の村基金から支援をいただいたことで、コロニーの人々にとても大きなチャンスを作ることが出来ました。引き続き、残りの期間を活用して、継続的なプロジェクトが出来るように尽力して参ります。
(特定非営利活動法人わぴねす 檜山さまより)
■インドハンセン病コロニーにおける養鶏を対象とした小口融資事業
実施場所:インド
ウエストベンガル州バンクラ県ピアルドバハンセン病コロニー
実施期間:2019年1月~2019年12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間 ・実績 )
・わぴねすさまのその他の支援活動はこちらから
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