2019年にフェリシモ 地球村の基金から支援をしているプロジェクト「戦争で障がいをもった子ども達への緊急人道支援(シリア)」の活動レポートをホープフル・タッチさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの中間報告〉
戦争により障がいを負ったり、ほかに社会的活動へ参加する機会のない子どもたちを対象に、特別支援コミュニティセンターを運営しています。
基本的には、主に3つの活動 ①障がいをもつ子どものいる家庭訪問、②センターでのインフォーマル教育授業、③他の支援機関へのケースリファレンスを実施しています。
①家庭訪問により、障がいのある子どもたちの生活状況を聞き取り、家族のニーズを調査しています。地雷によって脚に障がいを負ったケースが多く、義肢提供を求める声が多く聞かれました。
②戦争により教育を受けられない子どもたちや、キャッチアップが必要な子どもたちに、
基礎学習の授業を提供しています。現在は年長の子どもたち30名がアラビア語の読み 書きや算数の授業を受けています。
③家庭訪問を通じて、聞き取った家族のニーズが支援に繋がるよう、他の支援機関との連携体制を整えています。現在は活動地の自治政府であるラッカ市民評議会や、コミュニティ内の個人クリニックとの関係の構築を進めています。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、活動地でも自粛規制が出され、一時的にセンターを閉鎖せざるを得ませんでした。自粛期間中は家庭訪問により、感染予防のための衛生用品の配布や、基本的生活を支える食糧配布を別途センターの活動として実施しました。現在、センター内での授業を段階的に再開しています。
〈現地の様子・現地の声〉
世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症の影響は、戦争中のシリアにもおよんでいます。2020年6月末時点で確認されているシリア国内での感染者数は279名で、現在も増加傾向にあります。
活動地のラッカ県は、シリアの中でも自治政府によって統括されている地域で、普段から他地域との行き来が制限されていました。この背景もあってか、ラッカ県内ではまだ感染者は確認されていません。
しかし、自治政府により外出の自粛や教育機関の休校などの規制が出されると、人々や子どもたちの生活に更なる制限がかかりました。現在は段階的にセンターを再開して30名の子どもたちが授業に参加していますが、連携していた各支援機関の機能も停滞しています。
【家族の声】
「生活が更に厳しくなっている。忍耐強くいるしかない。」
「感染症から守るといっても、守るための物資がない。」
【子どもの声】
「これからどうなるか分からないけど、勉強を続けたい。」
「支援してくれる人に感謝してる。」
〈支援者へのメッセージ〉
ただでさえ戦争による大きな打撃を受けていたシリアの子どもたちや家族。新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、一層生活への制限がかかり、支援機関からのサポートも受けにくくなっています。社会福祉支援や教育支援がほとんど機能していないこの地域で、みなさまからの応援により、なんとか子どもたちの希望を支えることができています。
次々と身に降りかかる困難に、シリアの子どもたちも家族も忍耐強く生活しています。みなさまからのご支援に心より御礼申し上げます。
【現地スタッフからのメッセージ】
「世界中が大変ななか、シリアのことを忘れないでいてくださる方々がいることに感謝しています。ありがとうございます。」
(特定非営利活動法人ホープフル・タッチ 高田さまより)
■戦争で障がいをもった子ども達への緊急人道支援(シリア)
実施場所:シリア・アラブ共和国、ラッカ県市内
実施期間:2020年1月~2020年12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・ホープフル・タッチさまのその他の支援活動はこちらから
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