2019年にフェリシモ 地球村の基金から支援をしているプロジェクト「戦争で障がいをもった子ども達への緊急人道支援(シリア)」の活動レポートをホープフル・タッチさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの実績報告〉
戦争により障がいを負ったり、ほかに社会的活動へ参加する機会のない子ども達を対象に、特別支援コミュニティセンターの運営をしました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生によりセンターを一時的に閉鎖せざるをえない時期もありましたが、感染症予防への貢献や自宅での学びを支えることができました。
■主に4つの活動を実施しました。
- 家庭訪問による子どものフォローアップ
障がいのある子ども達やその家族の生活状況やニーズを聞き取るとともに、COVID-19の発生により自宅学習を余儀なくされた子ども達のフォローアップを行いました。 - センターでのインフォーマル教育授業
戦争により障がいを負ったり、教育を受けられない/キャッチアップが必要な子ども達50名に、基礎学習(アラビア語、算数、科学)の授業と描画、工芸、演劇のレクリエーション活動を実施しました。外出禁止期間には子ども達の家庭学習のサポートもしました。 - 他の支援機関へのリファレンス(照会)
対象地域にある他の支援機関との連携体制を築き、自治政府のラッカ市民評議会との情報共有、個人クリニックへのリファレンスを行い、市民文化会館から活動場所の提供を受けました。 - COVID-19感染対策
COVID-19感染予防のため、衛生用品の配布や手洗い慣習の呼びかけを実施しました。
〈現地の様子・現地の声〉
ISから解放後、対象地ラッカ県の情勢に大きな変化はありません。シリア国内でも、シリア政府でなくクルド系有志連合から構成された自治政府に統治され、戦争開始以降国内でも移動が制限されていました。
インフラや教育機関の復興も進んではいましたが、COVID-19の影響によりロックダウン、外出自粛、教育機関の閉鎖要請などがあり、以前より一層ヒト・モノの流れが規制されるようになりました。COVID-19による活動への規制に関しては常に自治政府からの要請に従う必要がありましたが、その都度状況に合わせてセンターの運営や家庭訪問による教育支援を続けることができました。
特に障がいを持つ子どもの保護者の方々からは、地雷により脚を失った子どもへの義肢提供の要望が多く聞かれました。当団体では以前は義肢の支援を実施していましたが、COVID-19の発生以降、これまで以上に物資を確保することが難しくなり、状況が改善するのを待つしかありません。
【家族の声】
「子ども達の将来がどうなるのか不安」
「戦争で安心できない生活だったけれど、今は感染症も怖い」
【子どもの声】
「これからも勉強を続けて進学できるようになりたい」
「ノートや文房具をもらったのがうれしかった」
〈支援者のみなさまへ〉
日本国内でもCOVID-19による医療的・社会的不安が続く中、多くの方々にシリアの子ども達を支えていただき心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
対象地においてもCOVID-19感染者は確認されており、2021年も影響が引き続くことが予想されます。今後も現地の動向に合わせて調整をしながら、可能なかぎり支援を続けていきます。子ども達や家族の方々、活動する私たちとしても不安は絶えませんが、少しでも状況がよくなっていくことを願うばかりです。
(特定非営利活動法人ホープフル・タッチ 高田さまより)
■戦争で障がいをもった子ども達への緊急人道支援(シリア)
実施場所:シリア・アラブ共和国、ラッカ県市内
実施期間:2020年1月~2020年12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・ホープフル・タッチさまのその他の支援活動はこちらから
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