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(地球村の基金)バングラデシュから活動レポートが到着しました!

2013年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「バングラデシュの子どもに教育と夢を!」の活動レポートを国境なき子どもたちさまからいただききましたのでみなさまにご報告します。
<プロジェクトの実績報告> 
国境なき子どもたちは、さまざまな理由により公立小学校へ行くことのできない6歳から12歳の子どもたちへ非公式教育を提供しています。今年度、計598人の子どもたちが5つの非公式教育センターで教育をうけ、7月までに59人の子どもたちが公立小学校へと編入することができました。また公立小学校への入学がより容易になるよう、就学前教育も3センターで開始しました。
センターでは、週5日間、算数、ベンガル語、英語を教え、勉強に必要な教科書やノート、ペン、そして豊かな人間形成に貢献する情操教育に必要な画材、スポーツ用具などを提供しました。また、音楽の先生による歌・ダンスの授業、そして地域をあげて実施した運動会、センターの先生たちへ向けたトレーニングも開催することができました。
今年度公立小学校へ編入した子どもたちが毎日学校へ行っているか、問題はないかなど卒業生のフォローアップを行ったほか、休みがちな子どもの家庭訪問をし、親に子どもを毎日センターに送るよう頼んだり、毎月親を集めて子どもの成績や授業態度、家庭での懸念点など話し合う時間を設けました。コミュニティの方々や地域の有力者を招待し、教育の重要性について考える啓発セッションも実施しました。ある回の啓発セッションのテーマは、「村における教育環境のギャップと、私たちができること」。参加者からは、「子どもたちがあたたかい環境で勉強するには、親や公立小学校の先生たちにコミュニティを通して働きかけていくことが必要だ」、「子どもたちのために地域として具体的にどういったサポートができるのか、これから村の人びとと一緒に考えていきたい」などの声があがりました。こうした啓発セッションを開催することで、地域の人びとが責任をもち教育環境を改善し、全ての子どもたちが教育をうけることができるよう、コミュニティが主体となったサポートを促しています。
  
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授業風景
 
 
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地域の教育について話し合うコミュニティの人びと
<現地の声>  
スラ(6歳)は漁師の父と病気の母、そして中学生になる姉をもつ6歳の女の子です。家庭は貧しく、両親は学校に通ったことがありません。スラがお父さんの手作りのブランコに乗って遊んでいるとなりで、スラのお父さんは私にこう話してくれました。
「2007年のサイクロンで家が流され、財産を失いました。そのため、当時は今年13歳になる長女を公立小学校に通わせることをあきらめました。しかし私たちの家の近くに国境なき子どもたちの非公式教育センターが建ち、その後、長女はそこに通いました。センターを卒業し、いまは公立中学校で勉強をしています。6歳の次女も今年、センターで文字を学びましたので、来年からは公立小学校へ編入させる予定です。私たち夫婦は学校へ行く機会に恵まれませんでしたが、娘ふたりにはなるべく長い間教育を受けさせることで、貧しい暮らしから脱出して欲しいと願っています。娘たちに教育をうける機会を提供してくれた日本の方々にはとても感謝をしています」。
  
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家庭訪問した家の家族
 
 
非公式教育センターに通う子どもたちの多くは、貧しい家庭出身の子どもたちです。生徒たちは家計を助けるために働いたり、親の教育への理解が乏しいなどの理由により、政府が運営している公立小学校へ通うことがむずかしい子どもたちです。そうした子どもたちの598人が、今年度教育をうける機会に恵まれたことを、とてもうれしく思っています。
私たちは、センター内の教育環境を整えるだけではなく、子どもに教育を受けさせるよう親を説得したり、小学校からのドロップアウトや児童労働などを許容するコミュニティにも直接働きかけていくことで、活動地域全体の意識を変えていくことを目指しています。バングラデシュの子どもたちがそれぞれ夢をもち、これからのバングラデシュを作っていくために望ましい教育環境が、家庭で、学校で、そして地域でつくられていくことを願い、これからも活動を続けてまいります。
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非公式教育センターへ通学する子どもたち

(国境なき子どもたち 久野 由里子さまより)

プロジェクトの詳細はこちら

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