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地球村の基金活動報告ーバングラデシュのストリートチルドレンに教育と安らぎを!(認定NPO法人国境なき子どもたち)

2014年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「バングラデシュのストリートチルドレンに教育と安らぎを!」の活動レポートを国境なき子どもたちさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。

〈プロジェクトの中間報告〉

2015年1月から6月までに、累計4800人のストリートチルドレンがドロップインセンターに訪れました。子どもたちの大半はダッカの船着き場で働きながら路上生活をしています。また、周辺のスラム街で生活する子もおり、物乞いなどをして日々生活しています。

ドロップインセンターでは、このような子どもたちへ基礎教育・課外授業や栄養のある食事の提供をはじめ、子どもたちが子どもらしく安心して過ごせる場所を提供したいと支援事業を続けてきました。

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子どもたちは基礎教育の授業で、ベンガル語の読み方をはじめ、アルファベットや計算も勉強する事ができました。センターに来始めた頃は自分の名前を書く事ができなかった子どもも、今では自分と家族の名前が書けるようになりました。

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子どもたちの大半は朝食をとらないまま、早朝から働いていて食事の時間も不規則です。規則正しい食習慣と生活すら難しい子どもたちへ、朝食・昼食の提供をすることができました。また、啓発セッションを通して、栄養バランスと健康について、栄養価の高い食物や、不衛生な食べ物とは何か、食事前の手洗いの大切さなども継続的に学ぶことができました。

〈現地の様子・現地の声〉

ドロップインセンターにくる子どもたちは、厳しい路上生活を送りながらも友だちと遊ぶときはとても楽しそうにしています。

今年から通い始めたある男の子は、「センターに来ると気持ちが楽になる。前は病気になった時にも行く所がなく、とても悲しかった。今はドロップインセンターに行って食事を食べたり遊んだりすることができるので希望がでて気持ちが強くなった。」と言っていました。

路上生活をする子どもたちは、劣悪な生活・労働環境から、けがや病気をしやすいのですが、適切な治療を受けることができる場所や、彼らの健康状態を気にしてくれる大人すら周りにはいません。けがの応急処置や薬の提供をするドロップインセンターやスタッフの存在が子どもたちに安心と生きる希望を与えている事が分かりました。

「センターに来る前は一人で寂しくなり、家族の事を考えると泣いたこともあった。ドロップインセンターに来るようになってから、スタッフとも仲良くなり、たくさん友だちもできた。今は話をする人もできたし、スタッフからアドバイスがもらえる事も嬉しい。」と言う声もありました。

ドロップインセンターのスタッフが子どもたちに愛情を持って日々話しかけて人間関係を築くことが、彼らの心の支えになっている事が分かりました。

経済苦や親との死別、家庭内暴力など様々な理由によって、幼くして家を出て首都ダッカに来て路上生活をするという選択肢を選んだ子どもたちですが、ダッカに来てなお、大人からの暴力や差別、ドラッグや犯罪に巻き込まれるなどの危険と背中合わせの日々を送っています。

ストリートチルドレンにとって、子どもらしく安心して生活ができる場所を日常生活の中で見つけることは非常に難しいのです。そのような子どもたちが笑顔を取り戻し、ドロップインセンターで出会ったスタッフや友だちとのふれあいを通して人間性を培って行けるような場所を提供し続けたいと思っています。

(認定NPO法人国境なき子どもたち 久野 由里子さまより)

■バングラデシュのストリートチルドレンに教育と安らぎを!
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間実績
・ドロップインセンターの活動様子のビデオはこちら

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