2015年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「難民キャンプの子どもたちに遊びと学びの場を!」の活動レポートを日本国際ボランティアセンターさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの実績報告〉
およそ7万人の難民が避難生活を送るイーダ難民キャンプで、難民の方たちが自ら運営する幼稚園への備品や学用品の支援を実施しました。
日本国際ボランティアセンター(JVC)は2013年から継続して、ボランティア教員への研修を実施しており、これまでの研修の成果として、年齢別のクラス分け、シンプルな時間割の作成、朝礼と歌、ゲームの組み合わせなど、幼稚園が子どもたちにとって楽しい場所となるような工夫がされるようになりました。
幼稚園の評判は上がり幼稚園の新設の動きが広がる一方で、備品や学用品不足は深刻です。
幼稚園の活動の様子
そこで、難民キャンプの33箇所の幼稚園に、鉛筆、ノート、画用紙、絵画用ペン、飲料水用卓上型タンク、飲料水用プラスチックカップなどの支援を行いました。ノートは上下二つにカットすることでより多くの児童に配布することができました。また、教育委員会事務所用のテーブル、イスも供与しました。
こうした支援により、幼稚園運営の環境が改善し、図画工作の時間や、数字・文字の書き取り練習をする機会が拡大しています。幼稚園がより楽しく安心して遊べる場になることで、子どもたちが定着し、その後スムーズに進学する環境が整っていくことが期待されます。
〈現地の様子・現地の声〉
以前の小さい黒板では教室の後ろからはよく見えず、子どもたちがクラスに集中できない姿がみられましたが、大きな黒板になり、子どもたちが集中できるようになりました。
大きく見やすくなった黒板を使った授業
ボランティア教員からは、画用紙やペンの支援により、図画工作の時間が増やせる、と喜ばれています。
また、子どもたちの母親からは、以前は休みがちだった子が、「幼稚園が楽しい」と毎日通ようになった、といった声が聞かれました。
支援した飲料用タンクなどのその他の備品も活用されています。学用品のうち、ノートは1冊を2人で分け合う形でノートが配布され、4~5歳児の園児ほぼ全員にノートがいきわたり、子どもたちは嬉しそうにノートに書いた絵や文字をみせてくれました。
半分に切ったノートをみせる園児
ボランティア教員の研修と、備品や学用品支援を組み合わせることにより、幼稚園が子どもたちにとって、より楽しく充実した場所となっています。
〈支援者のみなさまへ〉
スーダン事業への温かいご支援、ありがとうございます! この度のご支援により、計画どおりに難民キャンプの33幼稚園への支援を実施することができました。紛争勃発から5年が経過しましたが、紛争解決の目処はたっていません。そのような中、難民の方たち自ら幼稚園や小学校を運営しています。JVCは今後も難民の自主的な児童保護活動をサポートしていきます。
(認定NPO法人日本国際ボランティアセンター 小林 麗子さまより)
■難民キャンプの子どもたちに遊びと学びの場を!
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