2015年に「地球村の基金」で支援をしているプロジェクト「難民キャンプの子どもたちに遊びと学びの場を!」の活動レポートを日本国際ボランティアセンターさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの中間報告〉
スーダン南部で勃発した紛争から5年近くが経過しますが、今も紛争は続いており、イーダ難民キャンプでは、およそ7万人の難民が引き続き避難生活を送っています。故郷への帰還の目処は今のところたっていません。
そのような中、難民たちが自ら教育委員会を設立して始めた幼稚園の運営を続けています。キャンプで生まれる子どもが増えるにつれ、幼稚園の数も増えています。日本国際ボランティアセンター(JVC)が2013年から続けている幼稚園のボランティア教員の研修の効果もあり、年齢別のクラス編成や、時間割が作成されるようになり、運営方法は改善されましたが、備品や学用品不足は深刻でした。
そこで、この度のご支援により、難民キャンプの33箇所の幼稚園に、鉛筆、ノート、画用紙、絵画用ペン、飲料水用卓上型タンク、飲料水用プラスチックカップなどの支援を行っています。こうした支援により、子どもたちにとって幼稚園が楽しく充実した場所となることを目指しています。
〈現地の様子・現地の声〉
1冊を2人で分け合う形でノートを受け取った子どもたちは、早速ノートにかいた文字や絵を嬉しそうに見せてくれました。
ノートを手に笑顔を見せる子どもたち
また、幼稚園のボランティア教員からは、「飲料用タンクのおかげで、喉が渇いたと言って家に帰る子どもがいなくなった」、「画用紙やペンがあればお絵描きの時間を増やせる」、といった声が聞かれました。
支援した飲料用水タンクとカップで水分補給
紛争の影響で避難生活を送り、心のケアが必要な子どもたちにとって、「お絵描き」などの情操教育はとても大切です。また、4~5歳児は、ノートやペンがあることによって、読み書きの練習を行うことができます。このように幼稚園が充実した場所となり、通う子どもが増えることによって、小学校への就学機会が拡大することが期待されます。
ノートを手に読み書きの練習
いつもスーダン事業をご支援くださり、ありがとうございます!キャンプで生活する難民の方々が故郷に帰る目処はたっておらず、国連やNGOによる食料、給水、医療等の援助にある程度依存しつつも、それぞれのやり方で生活基盤を整えつつあります。キャンプ内の幼稚園も、難民が自らボランティア教員となり、運営しています。JVCはみなさまのご支援により、難民の自主的な児童保護活動をサポートしています。
(認定NPO法人日本国際ボランティアセンター 小林 麗子さまより)
■難民キャンプの子どもたちに遊びと学びの場を!
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