「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい7つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。
サトウキビ栽培や製糖業が主な産業のフィリピンの中部、ネグロス島では1980年代の砂糖の国際価格の暴落で生活が立ち行かなくなった雇われ労働者がたくさん発生しました。彼らの生活を守るため、私たちオイスカでは1995年からバゴ市にある農業研修センターやネグロス島の山間部を中心とした地域で農家への桑の栽培指導とそれを餌として成長させる養蚕を普及し、他に生計手段のない地域の方々を自ら動く農民として自立を助けてきました。
今回、そうした事業がある程度軌道に乗ってきたことを受けて、養蚕プロジェクトで生産された生糸を利用し、貧困層の女性をターゲットに手に職をつけてもらおうと機織りの技術を教え、製品を販売することで生計の向上を図ります。
機織り技術の研修
織り上がってきた生地
加えて仕事が始めやすいように機織りの機材と裁縫道具を支給します。プロジェクトを開始するにあたり、オイスカではいつも住民への丁寧な説明を行って、その意義、自分たちが何をすべきかをよく考えてもらっています。このような説明なしでは支援が途絶えたとたんにプロジェクトは投げ出されてしましますので、大変重要な意味があります。
住民への説明会
すでに生糸の流通量は、もともと総生産量の少ないフィリピンですが、国内産の90%のシェアを占めていて、こうした原料の加工が課題となっていましたので、今回貧困層の女性をターゲットとしたこのような技術移転のプロジェクトを立ち上げられれば、彼女たちの生計向上に大いに役立つとともに、まだまだ知名度の低いネグロス産のシルクの販路拡大にもつながると期待しています。さらに、今回のプロジェクトより先の話となりますが、より販路を拡大できるようにデザインなどについても専門家の協力を得られるように進めていきたいと考えています。
〈主な活動内容〉
サトウキビ栽培が主な産業のフィリピンの中部、ネグロス島では1980年代の砂糖の国際価格の暴落で生活が立ち行かなくなった雇われ労働者がたくさん発生しました。彼らの生活を守るため、オイスカでは1995年からバゴ市やネグロス島の山間部を中心とした地域で養蚕を普及し、自ら動く農民として自立を助けてきました。今回、そうした事業で生産された生糸を利用し、貧困層の女性をターゲットに手に職をつけてもらおうと機織りの技術を教え、製品を販売することで生計の向上を図ります。具体的には機織りと縫製のセミナーを各1回ずつ開催し、知識と技術の習得に励んでもらい、加えて基礎的な裁縫道具も供与して仕事が始めやすい環境を整えます。
〈期待される効果〉
国際的な経済情勢の中で、先進国が持ち込んだ製糖産業がダメージを受けたために社会的に弱い立場に置かれることになったフィリピン・ネグロス島の女性に、機織りの技術を使って自ら製品を作り出す力を身につけてもらうことで家庭内外での地位の向上と、地場産業から派生する生産活動に参加することで自信をつけてもらい、社会参加への道筋をつけるとともに、製品を販売することで経済的にも自立できるようにします。
比較的狭い場所で完結する養蚕の普及は、土地はなくても勤勉なフィリピンの人たちが大きな機械を必要とすることなく身の丈に合った収入を得るには都合の良い産業で、そのような好条件の下で生産されたシルクから質の良い製品を作れば現状では競合する人たちも少なく、働いた分に見合う収入を得ることから優位に立つことができ、今後の生計の向上には近道であると思います。今回支援を受けた女性が元気になることで地域全体も活性化し、貧困から抜け出すことができると考えています。
■フィリピン・ネグロス島貧困女性への機織り技術習得プロジェクト
実施場所:フィリピン西ネグロス州バゴ市
実施期間:平成30年4月~平成31年3月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・オイスカさまのその他の支援活動はこちらから
「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための7つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2017年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)
➡ 応援投票は終了させていただきました。
みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。
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