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みんなでプロジェクトを応援! 「子どもたちの学びが途切れないように、カンボジア青少年自立支援」(認定NPO法人国境なき子どもたち)

「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい8つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。

初めまして、国境なき子どもたちの熊本と申します。
私たちは、2000年からカンボジア・バッタンバン州で、「若者の家」という自立支援施設を運営し、これまでに10代を中心に子ども・青少年約300名を受け入れてきました。またコミュニティに開放した英語や識字の授業、図書館は毎月300名以上が利用し、地域の子どもたちの集いの場となっています。

カンボジアはGDP成長率7%台という高い経済成長を誇る一方、都市と地方の貧富格差や農村部の貧困が、依然として深刻な問題となっています。

貧困が子どもたちに及ぼす影響
UNICEFの統計では、カンボジアでは小学校を卒業した2人に1人が、中学校に進学していないと言われています。10代を迎えると、家計を助けるために働き始める子どもが多く、教育をあきらめてしまうのです。
彼らは、農業の手伝いや建設現場や工場での勤務など大人と同じような仕事を行います。より高い賃金を求め、都市部やタイなどで働くケースも非常に多く、不法就労や1日17時間などの過酷な労働、最悪のケースでは長時間労働を可能にするため、またはつらい現実から逃れようと薬物に手を染めてしまうなど、子どもが受けるべき権利が奪われ、心身に大きな傷つく経験をすることが少なくありません。

さらに日雇い労働では、仕事を通じた技術習得や経験の蓄積も難しく、その後も不安定な日雇い労働を繰り返すことになり、将来の自立が困難になってしまいます。その結果、貧困から抜け出せず、悪循環に陥ってしまうのです。

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(路上でゴミ拾いや物乞いをする子どもも、多く存在します。彼らは、暴力や病気、事故など、常に危険が隣り合う環境におり、自力でこの状況から抜け出すことは大変に困難です)   

「若者の家」で、安心できる生活のなかで「学び」を続ける
私たちは、貧困や搾取、暴力などさまざまな背景を抱えた子どもたちを保護し、まず生活に必要な衣食住という安心できる環境を提供しています。また共同生活をする中で、ルールを尊重し、お互いに助け合い、思いやる力を身に着けます。

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(「若者の家」での食事の様子。安心できる生活環境があってこそ、
将来や夢を描けるようになります) 

教育を通じて、夢に向かい歩めるように
教育の中には、学校教育と職業訓練の2つの要素があります。安心できる環境の中で子どもたちは、自分の将来や夢を思い描き、スタッフと相談しながら希望する道を選択します。職業訓練を選ぶ子どもも、「若者の家」でコミュニティにも開放し実施している識字や英語、図書館クラスに参加でき、すべての子どもに対し継続的な学習機会の提供を行っています。

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左:公立学校で勉強に励む、「若者の家」の女子。 高校卒業後は、大学に進学したいと考えています。
右:車修理の職業訓練に参加する「若者の家」の男子。 訓練修了後は、家族の元に戻り、修理の仕事に就きたいと考えています。

心に寄り添い、自信や自尊心を取り戻す
搾取や人身売買の被害を受けた子どもたちは、身体だけでなく心にも大きな傷を負っています。「若者の家」では、受け入れた子どもに対し、エデュケーターやソーシャルワーカーがカウンセリングを行い、損なった自信や自尊心が取り戻せるようサポートします。また家族との話し合いや家庭に再び戻るための調整なども実施し、家族との絆の回復も行います。さらに衛生や健康などのライフスキルや、子どもたちを取り囲む社会問題について学ぶ機会を設け、さまざまな問題を知り、再度被害を受けないよう自ら行動できる社会の一員へと成長できるよう、一人一人と向き合い寄り添う支援を提供します。

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(子どもたちにとって、ソーシャルワーカーは何でも相談できる大切な存在。
信頼関係を結ぶ中で、自信や尊厳を取り戻すことができます)

〈主な活動内容〉

今回ご支援をいただくことで、貧困や搾取、暴力の被害にあうカンボジアの子どもたち約50名に、安心できる生活環境と、学校教育や職業訓練を受ける機会を提供、また地域の子どもを含む約300名に識字や英語、図書館の教育クラスを無料で開講することができます。
みなさまのご支援は、具体的には以下のような「若者の家」および「教育クラス」の運営費に大切に活用させていただきます。

  • 「若者の家」での食費・・・米、野菜、魚、肉、卵、飲料水など
  • 教育資機材費・・・公立学校や教育クラスで使用するノート、ペン、テキスト、教材、制服など
  • 職業訓練関連費・・・訓練資機材費(工具や制服など)、訓練受講費など
  • 医薬品・衛生消耗品・・・医薬品費、診察・治療費、石鹸、洗剤など
  • 生活衣料品費・・・子ども用衣服、タオル、シーツなど
  • 活動交通費・・・家庭訪問やコミュニティリサーチ、「若者の家」から家族のもとに再統合する際の交通費など

〈期待される効果〉

私たちは、「若者の家」での自立支援により、子どもたちが社会の一員として成長し、尊厳のある人生を歩めるようになることを目指します。

教育を受けることは将来の選択の幅を広げ、また職業訓練を受けることは就業に直結できる専門性を身に着けることができます。それにより、安定した給与を得て、生活基盤を築き、危険が伴う労働や出稼ぎが必要なくなります。

また「若者の家」での共同生活を通じて、社会のルールやライフスキル(金銭管理や子どもの人権、人身売買の手口、違法行為などにさらされた際の対応、保健衛生、アルコールや薬物に関する知識など)を学ぶことで、再度被害に遭わないよう自ら実践する力を身に着けることができます。

そして長期的には、一人ひとりが経済的、精神的な自立を達成することで、コミュニティ全体の貧困や社会問題が改善され、次の世代によりよい社会を届けられるようになることを目標とします。

バッタンバン州では、10代の子ども・青少年に対し、このような自立支援を行う団体は私たちのみであり、これらの年令の子どもたちに対する社会の受け皿はまだちゃんと整備されていません。カンボジアの子どもたちが1人の大人として社会に出ていくまでの大事な10代の時間を、子どもらしく、そして学びが途切れないまま過ごせるよう、みなさまのご支援をどうぞよろしくお願いします。

■子どもたちの学びが途切れないように、カンボジア青少年自立支援
実施場所:カンボジア王国バッタンバン州
実施期間:2017年1月1日~12月31日
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間実績
・国境なき子どもたちさまのその他の支援活動はこちらから

「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための8つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2016年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)

   ➡ 応援投票は終了させていただきました。     
     みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。

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