「フェリシモ 地球村の基金」が今年支援したい8つの自立を支援するプロジェクト。
その中から、世界をよりしあわせにするためのプロジェクトの1つをみなさまにご紹介します。
初めまして、ベトナム、ラオス、カンボジアで子どもの教育を支援している国際協力団体のエファジャパンです。
カンボジア北部の県、プレアビヒアの国境地帯は森林が広がる地域に小さい農地と集落が点在する自然豊かなところです。住人の多くは自給自足のための農業と森での採集で暮しており、国境警備のために赴任してきた軍人の家庭もあります。ポル・ポト時代の内戦、タイとの国境紛争と、長らく争いの場となった地域でもあり、教育施設やインフラなどの整備が特に遅れているのが特徴です。ここには政府が建てた小学校が何校かありますが、元々数が少ない上、僻地での勤務を嫌って教員が辞めてしまうことも多く、通学できる範囲に小学校が開校していない子どもが大勢います。
そうした事情から、カンボジアの市民団体が寺子屋教室を開き、住人の中でも小学校や中学校を卒業した学歴のある人に先生になってもらい、子どもたちに勉強を教えてきました。しかし、寺子屋教室といっても専用の校舎がある訳ではなく、高床式住居の床下を借りるなどして、多年齢の子どもたちが一つの教室で勉強しなければならないという学習環境の問題があります。
また、総じて住人の学歴が高くないこの地域では先生になれる人材が不足しており、寺子屋教室での授業は低学年のレベルに止まっています。他の地域であれば寺子屋教室で基礎的な勉強をした後公立小学校への編入を目ざすことができますが、ここでは通学できる範囲に編入先となる小学校がなく、今後急激に増える計画もありません。
そこでエファジャパンでは、この地域の子どもたちが寺子屋教室で小学校6年間の勉強を終了できる環境を整えることを目標として、活動を進めることにしました。昨年度事業地としてイエン村を選び、すでにあった村の集会所の屋根や扉を修繕し、ホワイトボードなどの備品を揃え、1年生~4年生用に2つの教室を整えました。
子どもたちは学力テストを受けて4学年に分かれ、午前中に1年生と3年生、午後に2年生と4年生が授業を受けています。1年生と2年生を受け持つのは、自身が小学校4年生までを修了しているトエン先生。学歴は高くありませんが、長年の経験があり低学年を教える能力は十分です。3年生と4年生を教えるロエン先生は、寺子屋教室から小学校に編入し、その後努力して中学まで卒業しました。寺子屋教室が子どもたちに与える影響を自ら体験した卒業生です。
この村での次のステップは、5・6年生の教室の整備と、先生の確保です。現在の建物では新たな2教室を確保できないため、近くに新しく教室を建てる必要があります。また、高学年を教える先生の人選は、現在イエン村の村長さんと相談しながら進めています。
<主な活動内容>
フェリシモ 地球村の基金からの助成金をいただいて、すでに整備した1~4年生用の教室の隣に5・6年生用の教室を建てたいと考えています。子どもたちが快適に勉強できればよいので、暑いカンボジアの気候に合った涼しくてシンプルな建物を予定しています。その他、授業に必要なホワイトボードや先生の教材、生徒用の教科書セットなども2学年分揃えます。また、新たに雇う先生の給与や研修のための費用、家庭の事情などで休みがちな生徒の家庭を訪問して通学のための相談をする啓発活動も行います。
<期待される効果>
これまで、教育の機会が限られていたこの地域では、子どもたちは寺子屋教室でごく基本的な読み書きや計算を学ぶだけでした。保護者の多くは子どもの将来のために教育が必要だと考えていても、進級や進学がままならないため教室に通う意義を感じられず、子どもに寺子屋教室に通うのをやめさせ働き手として農業を手伝わせることを選んでしまうこともあります。
教育を受けることは基本的な子どもの権利であるだけでなく、子どもの未来の可能性を広げます。今回の活動で子どもたちが小学校6年生までを修了できるようになれば、次は中学進学を視野に入れより勉強を頑張り、農業以外の職業をめざすことも可能です。エファジャパンでは、小学校課程を修了する子どもたちへの中学進学のサポートも計画しています。
■カンボジアに寺子屋教室を建てて、村の子どもの勉強をサポート!
実施場所:カンボジア王国プレアビヒア県チョムクサン郡イエン村
実施期間:2017年1月~12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告(中間・実績)
・エファジャパンさまのその他の支援活動はこちらから
「フェリシモ 地球村の基金」より、世界をよりしあわせにするための8つの自立を支援するプロジェクトの応援投票を2016年11月2日から11月15日まで行います。
期間中、応援したいプロジェクトを選んで投票することで、そのプロジェクトを応援することができます。(投票の数は、各プロジェクトへの拠出金額の参考にさせていただきます)
➡ 応援投票は終了させていただきました。
みなさまから、たくさんの応援(投票)をいただきありがとうございました。
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