2024年に「フェリシモ 地球村の基金」からガーナ共和国での洪水被害への支援として、「洪水に奪われた生業を取り戻すための緊急支援プロジェクト」に基金を拠出しました。「特定非営利活動法人 CLOUDY」さまより、このたび活動レポートが届きましたので下記にてご紹介します。
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〈プロジェクトの中間報告〉
2024年7月から9月までの3ヵ月間に、ガーナ共和国ヴォルタ州チイヌ(Tsiyinu)、サンガ(Sanga)、ニュー・カイラ(New Kaira)の3コミュニティにおいて、緊急支援プロジェクト“職業訓練ワークショップ”を実施しました。
この3地域はいずれも2023年10月にアコソンボダムが危険水位に達したために計画放水を行った結果、大きな被害を受けた地域です。生業である畑の多くが浸水したことで収入源を失い、政府からの援助も届かない彼らにとって、支援が必要な状態でした。
今回のご支援によって実施したワークショップの参加人数は80世帯で計400名で、各コミュニティからの参加人数は以下の通りとなります。
チイヌ:30世帯/計150名程度
サンガ:20世帯/計100名程度
ニュー・カイラ:30世帯/計150名程度
ワークショップは消費財である固形せっけん、液体せっけん、漂白剤、マーケットでの販売を目的としたドーナツやヨーグルト作りのノウハウなどの中から、各コミュニティが希望するワークショップを実施することにしました。
3コミュニティとも固形せっけん、液体せっけん、漂白剤のワークショップを希望したので、コミュニティごとに3グループのチームに分けて、それぞれの生産工程についての指導を行いました。そして多くの参加者がそれらのノウハウを取得することができました。
参加者は生産工程をスマートフォンで録画したり、何度も練習を重ねながら技術を習得しようとしていました。その真剣な眼差しに、ワークショップを運営する側としても身が引き締まる思いがしました。
たくさんの笑顔と感謝の言葉であふれたワークショップ。私たちは今後も被害が大きかった地域を巡り、職業訓練ワークショップを続けてまいります。
〈現地の様子・現地の声〉
2023年10月のアコソンボダムの放流によって大きな被害を受けた地域。そこに住む人たちは、生業である畑を失ったために収入がない状況に陥ってしまいました。一部の住民の中には食や住む場所を求め、長年住んでいた土地を離れる人もいましたが、行くあてがない多くの人たちは村にとり残されていました。
彼らは畑作業も漁業もできず、さらに貧困が加速する一方で、被害に遭わなかった畑の農作物をコミュニティのみんなで分け合いながら飢えをしのいでいましたが、今回の緊急支援によって、農業・漁業以外の収入源を確保することができました。
「救いの手を差し伸べてくれてありがとう」。彼らは感謝の気持ちを口にされていました。
消費財である固形せっけんや液体せっけん、漂白剤の多くは輸入品で手が出ないことが多く、自分たちでハンドメイドするには作り方もわからず、材料をそろえることができなかった彼らに、生産の方法を一から伝授して、何度も練習を重ねて商品化できるまでのレベルに到達することができました。
コミュニティのチーフからのメッセージ
「洪水被害で苦しんでいる私たちに新たな収入源を作るべく、このようなワークショップを開いてくださり、本当に感謝しています。私たちは困難に直面していますが、畑が再開するまでの期間、固形せっけんや液体せっけんの販売を通して、村のみんなで助け合い乗り越えていこうと心を新たにしました。本当にありがとうございます。」
〈支援者のみなさまへ〉
支援者のみなさま、洪水によって村の多くが浸水してしまい苦しい環境下にいるガーナの人々に温かなご支援を本当にありがとうございます。
農業が主な収入源であった彼らにとって、畑を失うことは命を失うことと同じくらいの深い悲しみであり、貯蓄がない彼らにとっては命に関わる問題でした。今回の支援を通して、2024年9月時点でおよそ400名の被災者に対して職業訓練ワークショップを実施することができました。
今後は製品の販売基盤を整えながら、彼ら自身が収入を生み出していけるように、引き続きサポートしてまいります。みなさまからのお気持ちがガーナの仲間の今日、そして未来の助けになっています。本当にありがとうございました。
■洪水に奪われた生業を取り戻すための緊急支援プロジェクト
実施場所:ガーナ共和国・ヴォルタ州アブイ・チタ村周辺地域
実施期間:2024年4月~2025年3月頃まで
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