2023年に「フェリシモ 地球村の基金」から支援を行ったプロジェクト「地震で止まった小学校を再建して、シリアの未来を作りたい!」の活動レポートを、「特定非営利活動法人 Piece of Syria(ピースオブシリア)」さまよりいただきましたので、みなさまにご報告します。
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〈プロジェクトの実績報告〉
私たちは、戦争で教育を続けることがむずかしくなったシリアの子どもたちに教育を届けています。
戦争前のシリアでは大学までの学費が無料で、就学率はほぼ100%の教育が当たり前の国でした。しかし、2011年から続く戦争によって、半数近くの子どもたちが教育を受けることができなくなりました。
そのため2023年2月のトルコ・シリア地震の被災地域では、3分の1の学校が閉鎖されたままで、学齢期の子どもの3人に1人にあたる約240万人が学校に通うことができていません。〔国連人権高等弁務官事務所(OHCHR):2024年6月より〕
戦争だけでなく地震の被害も加わったことによって心理的なトラウマはさらに増し、多くの人々が食糧や水、住居を失い緊急支援が必要な状況でした。教育に対する支援はさらに不足していたことから、修復する予算がない校舎は壊れたままの状態になっていました。
そのような状況の中、「フェリシモ 地球村の基金」からのご支援によって小学校の修復を行なえたことは、地域にとっても大きな希望になりました。新学期が始まる9月からの再開に向けて小学校の修復作業はほぼ完了し、教職員の体制を整えながら子どもたちを受け入れる準備をしています。
〈現地の様子・現地の声〉
子どもたちが再び安全な環境で学べるようになったことに対して、現地からは「未来への希望を取り戻した」との感想が届いています。
シリア人のスタッフはこう話します。
「残念ながら中東の情勢不安を受けて、世界からシリアに対する支援は減少しています。しかし、日本の方々は教育の重要性を理解してくださり、シリアの子どもたちへの継続的な支援を届けてくださっています。これらへの感謝は言葉で表現できないほどですが、心の底からの感謝を伝えさせてください」
このたびの学校の修復作業は単に建物を直すだけでなく、地域の心を癒す大きな一歩でもありました。多くの家族は子どもたちの教育環境が確保されたことで、未来に対する不安が軽減されたと語っています。修復した学校は地域の復興と安定の象徴として歓迎されています。
〈支援者のみなさまへ〉
「シリアは忘れ去られた国になりつつある」国連のシリア担当官がこう話すように、シリアには人道支援ニーズの13%しか世界から支援が集まっていない現状があります。今回の学校の修復は、「日本は見捨てていない」というシリアへのメッセージにもなっています。
私たちがシリアで支援をしている学校の子どもたちは日本からの支援を知って、「いつか日本のみなさんにお礼を伝えたい」と話しました。平和になったシリアと行き来ができるようになり、温かい交流ができる未来を作るために、私たちは活動を続けていきます。今後もシリアの子どもたちが健やかに成長し、未来を担う力となるために、引き続き支援をお願いします。
■地震で止まった小学校を再建して、シリアの未来を作りたい!
実施場所:シリア・アラブ共和国アレッポ県
実施期間:2024年1月~2024年5月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告はこちら(中間)
・Piece of Syriaさまのその他の支援活動はこちらから
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