2023年に「フェリシモ 地球村の基金」から支援を行ったプロジェクト「マダガスカルを襲う干ばつ、巨大サイクロンー緊急医療支援」の活動レポートを、「認定NPO法人 メドゥサン・デュ・モンド ジャポン(世界の医療団)」さまよりいただきましたので、みなさまにご報告します。
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〈プロジェクトの実績報告〉
●干ばつによる栄養危機への対応
世界の医療団は干ばつの被害を最も受けたアンブブンベとアンボアサリー、ベキリーにおいて、4つの移動診療チームを派遣して、急性栄養失調が疑われる生後6ヵ月から59ヵ月までの子ども約3800人へのスクリーニング(異常が疑われるケースを選別するため検査)と、重度の栄養失調の子ども約480人に治療を行いました。
また、地域の基幹病院における医療の質を向上させるために、世界の医療団から医師を継続的に派遣して、診療管理ツールのトレーニングや病院内の設備の改善を行いました。


●サイクロン被害への対応
巨大サイクロンが三度に渡り直撃した東部マナンジャリで、世界の医療団は緊急医療支援を行いました。マナンジャリ郊外の運河沿いに孤立するアンパンディマナ村に移動診療チームを派遣して、栄養失調やマラリアをはじめとする各症状の診療を行いました。
この村から一番近い医療施設までは、「ピローグ」と呼ばれる1本の丸太から作られた細長いボートに乗って、数時間かけて川を進まなければなりません。そのため病気やけがをした状態で医療施設にたどり着くことは困難でしたが、世界の医療団の移動診療チームによって村の人々は医療を受けることができました。
移動診療での治療のために並んでいたマルセリーヌさんは、
「ここではよく病気になりますし、病気がわかっても医療施設まで遠すぎます。そのために死ぬこともあります」と話してくれました。
〈現地の様子・現地の声〉
南部アンブブンベとアンボアサリー地域にある基幹病院の地域医療の質を向上させるため、世界の医療団は医師を派遣して施設の改善を行いました。衛生管理の面からは給水塔を設置して給水システムを整え、面会時間の設定や患者との対話などを患者ごとに記録する診療ファイルを導入しました。
アンブブンベの病院の医師ラジャオナリヴォニー氏は、
「世界の医療団のサポートのおかげで私たちの仕事はやりやすくなりました。特に、廃棄物の管理や診療管理ツールのトレーニングは有益でした。また、病院内のあらゆる場所で水や衛生管理にアクセスすることができるようになりました。ここ、アンブブンベは水不足が続いていて、こうしたサポートは非常に重要です。サービスの質だけでなく、病院全体の衛生状態の改善にもなりました。」と話しました。
〈支援者のみなさまへ〉
このたびはみなさまのあたたかいご支援をいただきまして、誠にありがとうございました。
世界の医療団は、度重なるマダガスカルの自然災害で困難な状況に置かれている人々に、医療や保健衛生、栄養分野におけるサービスを無償で提供するために、これまで活動してきました。そして、いつ発生するかわからない災害に備えとして、現地の医療チームへのトレーニングを強化しています。
現地の人々が自らの手で地域医療を担っていけるよう、世界の医療団はこれからも支援を続けていきます。
■マダガスカルを襲う干ばつ、巨大サイクロン―緊急医療支援
実施場所:マダガスカル
実施期間:2023年9月~2024年8月末
・プロジェクトの詳細はこちら
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