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地球村の基金活動報告ー「支援が届かないシリアの国内避難民の子ども達に教育を届けたい!」(特定非営利活動法人 Piece of Syria)

2022年に「フェリシモ 地球村の基金」から支援を行ったプロジェクト「支援が届かないシリアの国内避難民の子ども達に教育を届けたい!」の活動レポートを、「特定非営利活動法人 Piece of Syria(ピースオブシリア)」さまよりいただきましたので、みなさまにご報告します。

*   *   *

〈プロジェクトの実績報告〉

私たちがシリア北西部で運営支援をしているSAKURA幼稚園では、受け入れの児童数を200人から300人に増やすために教育環境の整備を行いました。

もともとシリアは100%に近い就学率の国でしたが、長引く戦争によって教育を受けられない子どもたちが増えています。そのため幼児教育のうちに、基礎教育と心のケアを実施することが重要です。

SAKURA幼稚園は、地域で唯一質の高い教育を無償で受けることができるため、待機児童を抱えるほどの人気ぶりです。今回の助成では100人分の教科書と通園バッグ、筆記用具の手配と心のケアに必要なレクリエーショングッズを購入し、受け入れる児童数も300人に増員することができました。

新しいバッグと筆記用具を手にした児童たち

また、幼児教育の専門家を雇うことで、授業のモニタリングや園長・先生たちへの定期的なアドバイスも行い、先生たちのキャパシティーの拡大と授業の質の向上につなげています。シリアの未来の復興と平和構築を担う子どもたちが、ひとりでも多く教育が受けられる機会を私たちは届けています。

〈現地の様子・現地の声〉

幼児教育専門家のアドバイスによって、これまで座学中心の授業だった教育方針から、遊びの中から学べるアプローチや遠足などの体験学習を取り入れた内容に変更したことで、「子どもたちが活発に幼稚園に通うようになった」との声が保護者から届いています。

本プロジェクトの成果として現地からの報告では、児童数を増員することができただけでなく、教育の質そのものが向上したことも強調されています。

体験学習として実施したオリーブ工場を見学している様子

教師へのトレーニングを行うことで、児童数が増えても生徒ひとりひとりへのきめ細やかな対応も可能になっています。

ある生徒のストーリーをご紹介します。
年長組のオマル君は賢く活発な男の子ですが、授業についていくことがむずかしそうな様子が見受けられました。オマル君が「一番前の席に座りたい」と話していたことで先生たちが気づき、最寄りの医療センターに連れて行くと弱視であることが判明しました。

医療用眼鏡を提供されたオマル君は、授業中に白板がはっきりと見えていなかった悩みも解決し、より勉強に集中できるようになりました。そして卒園時には最も成績のよい「優秀賞」を受賞し、小学校でも活発で賢い生徒の一人であるとの報告が届いています。

先生向けにトレーニングをしている様子

〈支援者のみなさまへ〉

戦争が始まってから10年以上がたち、報道される機会も少なくなっているシリアですが、これほど多くの方々からご関心をお寄せていただいたおかげで、子どもたちに教育を届けることができました。心より感謝申し上げます。

戦争前のシリアは教育レベルも高く、多くの観光客が訪れる歴史と美しい文化にあふれた国でした。今回のプロジェクトによって教育を受けた子どもたちが、将来シリアという国を建て直す担い手になるよう、これからもフォローアップを続けてまいります。
どうぞ今後の活動も見守っていただけますと幸いです!

(特定非営利活動法人 Piece of Syria 中野さまより)

■支援が届かないシリアの国内避難民の子ども達に教育を届けたい!
実施場所:シリア・アラブ共和国アレッポ県
実施期間:2023年1月~2023年12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告はこちら(中間
・Piece of Syriaさまのその他の支援活動はこちらから

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