2021年にフェリシモ 地球村の基金から支援をしているプロジェクト「障害があっても未来を拓く! ライフスキル向上のための教育事業」の活動レポートをエファジャパンさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
〈プロジェクトの実績報告〉
カンボジアでは障害児に対する教育の法整備が遅れているため、都市部と農村部の経済的格差で、農村部に暮らす障害をもつ子どもたちの61.5%が小学校すらも終えられていません。
そこで、首都プノンペンから150キロ離れたカンポート州の農村部に暮らしている30人の障害児を対象に、学ぶ機会を提供して、未来を切りひらく「生きる力」を伸ばす事業を行いました。
〈学ぶ場をつくる〉
2021年10月、障害がある子どもたちが自分たちのペースで学ぶことができるチルドレン・スタディ・クラブ(以下、CSC)を3ヵ所に設立しました。また、障害児のための小規模図書室も設置しました。
〈教材をそろえる〉
CSCに本や情報を伝えるポスターや、目が不自由な子どもが音を聞きながら学習できるタブレットもそろえました。
〈生活に必要な情報を届ける〉
CSCを会場として、子どもたちや保護者に向けたワークショップを開催しました。
10月
・チルドレン・スタディ・クラブとはどんな場所
・タブレットを使った勉強の仕方、遊び方
・新型コロナウイルス感染症を防ぐ、衛生や健康に関する研修会
11月
・子どもの権利とは
12月
・障害があってもできる! 家庭菜園と販売の仕方
〈事業の質を高めるために〉
障害者の受け入れを専門にしているタクマオ病院を訪問して、医師から障害児の心と体のケアについて学びました。また今年度の事業をきちんと振り返って来期に生かすため、2022年2月に事業評価を、3月に評価会議を実施しました。
〈現地の様子・現地の声〉
「CSCが開館する前は、”障害がある私は夢を語る資格がない”と思っていた子どもたちが、自分の可能性に気がつき、夢を語るようになりました」
先生からのうれしい報告と一緒に、子どもたちの声が届きました。
サトスレイ・トー(10歳)
こんにちは。初めまして。私は小さいときにポリオにかかり、それからは、誰かに体を支えてもらわなければひとりで歩くこともできません。両足が全く動かないのです。クラスメイトにも歩けないことをからかわれ悔しい思いをすることがあります。とても悲しいのですが、まずは自分のことをきちんとできるようになれば、周りも応援してくれると思います。私の夢は先生になることです。先生になって同じような思いをしている障害がある子どもがいたら支えたいです。
リット・ナルン(11歳)
僕はなかなか物が覚えられなくて、学校に通っても授業についていくのも大変です。でも繰り返し、繰り返し、話を聞けばわかるようになります。そしてわかった時は、すごくしあわせな気持ちになります。そんな繰り返し勉強できるチルドレン・スタディ・クラブに通えて、わかるまで勉強することができてうれしいです。将来はエンジニアになりたいです。カンボジアの発展のために力になれる仕事に就きたいです。
〈支援者のみなさまへ〉
みなさまからのご協力で、子どもたちが安心して集い、学び、遊ぶことができるチルドレン・スタディ・クラブを開設し、30人の障害がある子どもたちを受け入れることができました。
「偏見や差別を乗り越えるためには、まずは自分が変わるしかない。そして自分が変わるためには教育が重要」と、カンボジアのカウンターパート(受け入れ担当者)と話し合いながら事業を行いました。
まだこの事業ははじまったばかりです。子どもたちの生きる力の向上のためにも継続的に事業を展開します。来年度は、障害児が使う教材の開発や図書館の充実化を行う予定です。ぜひ、これからも本事業の動きを見守っていただけると幸いです。
(エファジャパン 鎌倉さまより)
■障害があっても未来を拓く!ライフスキル向上のための教育事業
実施場所:カンボジア王国カンポット州
実施期間:2021年9月1日~2022年3月31日
・プロジェクトの詳細はこちら
・エファジャパンさまのその他の支援活動はこちらから
・現地の様子はこちらのfacebookからご覧いただけます。
★Tポイントで1ポイントからの寄付、クレジットカードからの寄付もできる
Yahoo!ネット募金「フェリシモ 地球村の基金」の募金ページは こちら>>>
コメント