2020年にフェリシモ 地球村の基金から支援をしているプロジェクト「戦争や感染症により学習機会を失った子どもの発達支援(シリア)」の活動レポートをホープフル・タッチさまからいただきましたのでみなさまにご報告します。
<プロジェクトの実績報告>
今も戦争が続くシリアで、子どもたちの心身の健康を守るため、特別支援コミュニティセンターの運営をしました。対象地のラッカ県はクルド系組織による自治政府地区となったまま、テロや武力衝突が発生し、不安定な状況が続いています。
それに加えて、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響も受けたことで、人々の命への脅威が増大すると、ますます生活は制限されたものになってしまいました。
学校も破壊されたままの不安な社会状況の中、センターで学習クラスやレクリエーション活動を実施しました。そうすることで、子どもたちが少しでも元気に過ごすことができる場所と時間を提供することができました。
定期的に学習クラスへ通うことで、初等教育学齢期の50名の子どもたちは、アラビア語、英語、算数など基本的な読み書き・計算の基礎学力を身につけることができました。
特に描画や音楽などのレクリエーション活動では、学習クラスに通う子どもたちよりは年少・年長の子どもたちが参加をして、自由に表現できる時間を楽しみました。多くの子どもたちは絵を描く時間が大好きです。この活動で子どもたちが描いた絵と、日本の子どもたちが描いた絵を交換した展覧会の開催を2022年に予定しています。
もっと日本の方々にシリアの子どもたちのことを知っていただき、子どもたちの自慢の絵を見てもらい、絵を通じて心理的な交流の機会にすることを目的としています。
<現地の様子・現地の声>
子どもたちの声
「勉強は好きだけど、学校は壊されてしまいました。センターで絵を描くのが好きです。紙に色のペンを使って描くのが好きです。将来は絵描きさんになりたいです。」
「勉強を続けて、学校ができたら卒業して、俳優になりたいです。絵を描いたり、歌を歌ったり、詩を覚えるのが好きです。」
「僕たちの学校は壊されたままだけど、勉強を続けたいです。友だちと一緒に勉強できて嬉しかったです。」
教師の声
「ここでは戦争は終わっておらず、学校や病院、地域の社会福祉施設などのほとんどが機能していません。特にシリアのなかでも、難しい状況にある地域なのです。10年以上、安心した生活はできていません。子どもたちのなかには、美しかったシリアを知らない子どもたちもたくさんいます。
センターでは子どもたちの学習だけでなく、たくさんの子どもたちや保護者が集まるレクリエーション活動や感染症予防活動を行い、様々な方法で地域の人々に貢献してきました。この地域で活動をする支援団体は少なく、他の団体がとてもよい活動をしていると見にきてくれたこともありました。嬉しかったです。
支えていただいた日本の方々に、本当に感謝しています。ありがとうございました。」
<支援者のみなさまへ>
この活動を応援していただいたみなさまに、心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。不安定な社会情勢や感染症、団体のキャパシティなど多くの制限があるなかで、みなさまからのご支援により、子どもたちの健康と発達に貢献することができました。まだ終わっていないシリア戦争と、そのなかで生きる子どもたちのことを、これからも様々な形で見守っていただけますと幸いです。
(ホープフル・タッチ 高田さまより)
■戦争や感染症により学習機会を失った子どもの発達支援(シリア)
実施場所:シリア・アラブ共和国、ラッカ県市内
実施期間:2021年1月~2021年12月
・プロジェクトの詳細はこちら
・プロジェクトの報告はこちら(中間・実績)
・ホープフル・タッチさまのその他の支援活動はこちらから
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