2012年度に次の基金より拠出した特定非営利活動法人 石巻復興支援ネットワークさまの活動レポートをご紹介します。
■石巻の人々が笑顔で暮らせるように
震災で甚大な被害を受けた石巻市ですが、被災された人々は多くの苦難を乗り越えながら、少しずつ日常の生活を取り戻しています。だれもが笑顔で暮らせる、あたたかなまちになってほしいと、私たちは復興のために主体的に活動する市民の育成とサポート、ネットワークづくりをしています。
そのなかで、私たちは2011年8月から、開成・南境地区の仮設住宅の支援を始めました。集会所を活用したミニカルチャーセンターや、仮設住宅と地域をつなぐ活動、子どもの育成事業を通して、住民が自主的に考え、動き、地域コミュニティーがつくられてきました。
翌年8月には、開成・南境地区と釜小学校区でそれぞれ、東日本大震災追善盆踊りが開催されました。震災前、南境地区では自治会が主催して、夏祭りを毎年行ってきました。震災の年は中止されましたが、2012年は震災で亡くなった人の供養にと、実施されたのです。
石巻総合運動公園に手づくりの櫓が建てられ、まず、法要が営まれました。その後、スペシャルゲストの石川さゆりさんが、テレビ局の企画で生まれた「石巻復興節」を熱唱し、歌に合わせて集会場で練習してきた女性たちが踊り、それから大人も子どもも盆踊りを踊りました。仮設団地に住む人々にも参加して、地域住民と仮設団地の住民が一緒に楽しみました。
仮設開成団地でも自治会が、自立のために住民自身が夏祭りを行いました。釜小学校区でも夏祭りを保護者と町内会の人々が開催しました。それぞれのお祭りに参加した子どもたちには、アイスを配りました。
たぶん復興への道のりは、とても長いものになると思いますが、震災前より暮らしやすくもっと好きになれる石巻を、このようなイベントを通してみんなの手でつくっていけば、いつか笑顔があふれるまちになると思います。
地域で暮らす在宅の被災者には、仮設住宅の被災者ほど支援がいき渡らないことが多く、これからも地域イベントを活用した支援を継続していきます。
コメント