「フェリシモこども基金」より、ポーランドのワルシャワ日本語学校教頭、坂本 龍太朗(さかもとりょうたろう)さんを通じて、ウクライナ国内への越冬物資支援を実施いたします。
「フェリシモこども基金」は、2001年に起きた米国同時多発テロ事件をきっかけに、子どもたちにしあわせな未来を贈りたいという思いで、「LOVE AND PEACE PROJECT(ラブアンドピースプロジェクト)」として生まれた基金です。集まった基金を世界の子どもたちの支援活動のために活用しています。
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戦禍のウクライナのリヴィウ地区の学校に、ポーランドから発電機を届けたい。
私は、ポーランド・ワルシャワ在住で、ワルシャワ日本語学校の教頭を務めております坂本 龍太朗(さかもとりょうたろう)と申します。
ワルシャワからウクライナの国境方向へ約45キロ離れた町、ツェレスティヌフを拠点に、ポーランド国内に避難をしているウクライナのみなさんや、私の家に避難をしてきた家族、そしてウクライナ国内の人道支援物資搬入活動に充実してきました。また、講演会やメディアと協力をとりながら、ウクライナの現状を日本国内に伝える活動もしています。
現在はいくつかある支援活動の中でも、身の安全の保障がなく、物資もなかなか行き届かないウクライナ国内の人々への直接支援に注力しています。戦禍のウクライナ人が希望する物資を購入し、配達ボランティアに託して、ウクライナ国内に届ける活動を行っています。
この活動に重点を置く理由としては、財政的な理由や、避難民への助成がなくなったためにウクライナ国内に避難場所を移さざるを得なくなった人々が増加しているからです。ウクライナ東部の環境が日に日に悪化するために、さらに支援対象の避難民がウクライナ国内に集まってくるのです。
10月中旬ごろから、ウクライナ全土への電力インフラ攻撃は、これまで比較的安全と言われていた西部でもミサイル警報が鳴り響くようになりました。そのため学校に通う子どもたちは、時には数時間にわたり地下室への避難を余儀なくされています。それでもここに避難できるのは「地下室の収容人数」までです。
暗く寒い地下室でも電気があればまだましです。避難する場所がない学校では、多くの子どもたちが各家庭でオンライン授業を受けていますが、これも電力がなければかないません。
これまで遠くはハリキウに、発電機やろうそく、子どもたちが地下室で食べられるクッキーやカードゲームなどの搬入をしてきました。寒くなると、地下室でコートを着ている子どもたちの姿は珍しくなくなりました。この冬の寒さを乗り切るためにも、学校や避難所などに防寒具と発電機を送りたいと考えています。
■支援内容
戦況や季節の変化などで支援物資のニーズは変わります。また、戦場や配達ボランティアの状況、輸送可能な物資の量や時期によっても変化がでてきます。そのため、その時に必要な物資を輸送しています。
ウクライナ国内に搬入するに当たり、これまで多くの人や組織と協力してきました。すべて直接お会いし、直接お話しし、信頼できる人や組織に託しています。官ではなく個人と個人のつながりで必要とされる人々まで届けています。
子どもたちが地下に避難をしている学校は、ウクライナ国内に複数個所あり、子どもたちやその家族は、きびしい冬の寒さに不安を抱きながら過ごしています。また、ウクライナ国内のリヴィウ地区には127の学校があり、すべての学校で発電機を必要としています。
そこで今回は「フェリシモこども基金」から、リヴィウ地区を中心とした学校に対して、ウクライナの子どもたちのために充電式発電機を届けたいと考えています。
・充電式発電機(※数量は為替レートによって変動)
■期待される効果
基本的には、ウクライナ国内への物資の輸送支援を通じてうかがった現場の声や状況に合わせて、支援も充分に行き届かない、より苦しい状況に置かれているウクライナの方々への支援活動に従事します。新たに必要な支援が出てまいりましたら追加検討します。
戦況の変化や季節などにより支援物資のニーズは変わります。また、戦場や配達ボランティアの状況、輸送可能な物資量や配達時期によっても変化しますが、その時々に応じてウクライナの方々が必要な物資を輸送します。
ウクライナ国内の各所では、インフラへの攻撃によって、インフラ・ライフラインの遮断が相次いでいます。電力の供給もままならない状況で寒さに耐えることは、大人にとっても子どもにとっても、非常にきびしい環境です。東部から西部に逃れバンガローなどに住む人たちが、凍死することがないように、少しでも環境を改善し、安心して越冬できるような支援を進めていきます。
■ウクライナ国内への越冬物資支援
実施場所:ウクライナ/リヴィウ地区を中心とした学校
実施期間:令和4年11月から支援物資搬入完了日(12月末を想定)まで
・坂本 龍太朗さんのその他の支援活動(Facebook)はこちらから
★現地での活動レポートが届きましたら、みなさまにご報告させていただきます。
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