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2020年度基金活動報告 ― 障がいのある人たちの芸術活動への支援「C-factory」(NPO法人エイブル・アート・ジャパン)

UNICOLART基金から、2020年度にNPO法人エイブル・アート・ジャパンさまを通じて拠出したC-factoryさまの活動レポートをご紹介します。

地域の親子、障害のある人、罪を犯した人、さまざまな社会課題のある人たちが1つのアート活動をともにすることができる「ソーシャルファーム・アート」を実現できました。

自分で作った絵柄をTシャツにシルクスクリーンをする様子

■C-factory

私たちC-factoryは、障害のある人など就労困難者のために働く場を創出するソーシャルファームとして活動をしています。

ある日、「農業をやりたい」と埼玉県へ訪ねてきてくれた女性は、兵庫県の淡路島からやってきた統合失調症の疾患がある人でした。しかし、お話をお聞きする中で、その女性が農業をすることができないことがわかりました。

次にできる活動についてお聞きしていくと、女性は「絵を描くこと」が趣味だということがわかりました。そこで、「みんなで絵を描いて商品パッケージにつなげよう」と盛りあがったのですが、通院などの事情もあって、その女性は実家に帰ってしまいました。それをきっかけに、グループホームのメンバーは休日に絵を描くことを始めました。

みんな課題に対して描きたい意欲はあるけど描けない状態。

その状況を何とかしたいと思い、『土と平和の祭典(東京・日比谷公園で開催されたイベント)』で出会った知人に協力をしてもらって、「絵を描く」、「字を書く」、「紙を切る」といったそれぞれの表現方法を探り、できた絵柄を自分のTシャツにシルクスクリーンで刷るというアート活動をスタートさせました。

Tシャツに刷る絵柄を考えているところ
どんな感じになるかをテスト中!
障害児のSくんといっしょにシルク印刷を教わっています!

もともとはいろいろな社会課題の相談を受けていたので、そのアート活動は地域の人たちから、「一緒にやってみたい」と広がり、地域の子どもたちや障害児、親御さん、他の施設の人、そして罪を犯した人たちがひとつの活動をともにできる「ソーシャルファーム・アート」と呼べるような活動になりました。

<支援者のみなさまへ>

今回のご支援をいただき、ソーシャルインクルージョン(社会的・経済的な弱者などを含めたすべての人を地域で受け入れ、いつまでも人間らしく安心して生活できるようにすること)とはこういうことなんだ、とみんなで確認することができました。

これを機に、どのような障害や人生の状況にあっても、さまざまに表現方法があることを示して、「みんなアーティストになれるんだよ!」という世界を生み出していきたいと思います。アーティスト集団も生み出せるような、次なるソーシャルファームをめざしていきたいと思います。

(C-factoryさまより)

■エイブル・アート・ジャパンさまのその他の活動はこちらから

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