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1人ブックカバーチャレンジ〈海編〉

はいさい!海とかもめ部飛び入り部員の旅カナです。
お元気ですか?いよいよ自粛が解除になりました。まだソロソロという感じですが、みなさん活動し始めていらっしゃるようです。私は7月初旬に久米島から今年の海開幕です。ようやく・・・(涙)
その報告は再来週!ということで、今週はまだ海写真なしの海ネタです。

今回は、自粛期間中に巷で流行ったブックカバーチャレンジに、誰にもバトンは渡されていませんが、ひとりで挑戦しようと思います。せっかくなので、海に関係した本をご紹介します。ブックカバーチャレンジのルールは、本の説明などは特にしないということですが、ないのもありますが、ちょこちょこ解説を入れていきます。
ではどうぞ!

「水の惑星」 ライアル・ワトソン

20代の頃、ライアル・ワトソンの著書にはまりまして。本当は「未知の贈りもの」という本が一番好きなのですが、その派生でこちらの大判の写真集を。ニューエイジサイエンスの旗手と呼ばれた彼は、学者でありながらファンタジックな文章が上手い優れた作家でもありました。このほか「アースワークス」「生命潮流」「シークレット・ライフ」という本もおすすめです。

「湖辺(みずべ)」 今森光彦

私の敬愛する自然写真家の今森光彦先生の写真集。先生は滋賀県にお住まいで、これは琵琶湖の水辺とそこに暮らす人々と生き物たちの交わりを捉えた非常に美しい写真集です。山から流れ出た水は、田畑を潤し、魚を育み、人の飲み水となり、湖へと流れ、またいつしか水は巡って山へ還る。そんな循環を見ることが出来ます。「里山」という言葉は今森先生が最初に使われたことをみなさんに知ってほしいなと思います。ときどき先生の素敵なアトリエにお邪魔しますが、今は周辺の農地を購入して開墾されながら、自然と人間の生態系が融合した環境を守ろうと活動されています。

「unknown」 鍵井靖章

海とかもめ部でもご一緒している水中写真家の鍵井靖章さんの写真集。今森さんも鍵井さんもナショナルジオグラフィックの写真家でいらっしゃいます。この本は“unknown”まさしく見たこともない海の世界が広がっています。サメやジンベエなどのわかりやすくすごい生物の写真ももちろんカッコいいのですが、ウミウシのアップとか、魚やサンゴの模様のアップとか、「これはどんなデザイナーがデザインした柄ですか?」と言いたくなる、目を見張るような色彩とデザインの世界が広がっているページが好きです。おすすめです。

「イルカと、海へ還る日」 ジャック・マイヨール

前回、映画編でも紹介した「グラン・ブルー」のモデルとなったジャック・マイヨールの本。3冊あるので表紙だけざっといきます。内容は、実のところ読んだのが昔すぎてあまり詳しくは覚えていないのですが(笑)
確かこの本は、グラン・ブルーの元になった本だったと思います。フリーダイビングの話や“イルカ人間”と自らを称していた彼の、イルカとのコミュニケーションとか、そんな話。古すぎて本も変色していますね(汗)

「海の記憶を求めて」 ジャック・マイヨール

「海の人々からの遺産」 ジャック・マイヨール

こちらは、ジャック・マイヨールが映画で“信者”とも呼べるファンを多数獲得した後に出た本だと思います。ジャックが世界各地を旅して海を潜る。そのエッセイだったかと。

「コンスタンティノープルの陥落」「レパントの海戦」「ロードス島攻防記」 塩野七生

塩野七生(しおのななみ)の本もたくさん読みました。昔に(笑)。『チェーザレ・ボルジア あるいは優雅なる冷酷』が一番最初だったかな?古代ローマ史やルネッサンスの時代を題材にした歴史小説家で、その取材力と小説にしたときの臨場感がとにかくすごい。
コンスタンティノープル(今のイスタンブール)がビザンチン帝国最後の都市として、オスマントルコ帝国と壮絶な戦いを繰り広げた話も、オスマン帝国とヴェネツィア連合軍が地中海を舞台にガレー船と呼ばれる船で戦争をするレパントの海戦シーンとかも、むちゃくちゃ迫力があります。

「海の都の物語  ヴェネツィア共和国の一千年 」 塩野七生

これも塩野七生の代表作。ローマ帝国滅亡後、地中海の覇者となったヴェネツィア共和国の興亡史が、海を舞台に繰り広げられます。確か、上・中・下巻があったはずだけど、上しか見つけられず。
ところでヴェネツィアってもうすぐ海に沈むんですか?自然の力に人間は勝てないなあ。

「村上海賊の娘」 和田竜

これは友人に借りて読んだ本ですが、めちゃめちゃ面白かった。小説なんだけど、劇画タッチのマンガかアニメを文字で読んでる感じでした。村上水軍って聞いたことあります?日本の戦国時代に瀬戸内海を仕切っていた海賊で、その頭の娘がめっぽう強くて、暴れまくる話です。これも海戦シーンの描写が素晴らしい。文字で読んだのに、映像として記憶に残っているってすごくないですか?

「オーパ、オーパ!!」 開高健

これは海の本ではありません。川で釣りをする本です(笑) 小説家の開高健はベトナム戦争のノンフィクション作家として有名ですが、実は著名な釣り師でもあり、世界各地を旅行して“幻の魚”とかを釣り上げることに挑戦するわけです。これもその中の一冊。モンゴルの川でその幻の魚・イトウを釣り上げた時の開高さんのドヤ顔がたまりません(笑)
ちなみに、本に挟まっていたしおりをよく見たら、ウランバートル行きの搭乗券でした。そう、私も約四半世紀前にモンゴルに行ったのです! (笑)  その行きの飛行機の中で開高さんのモンゴル紀行を読んで気分を高めていたようです。私は釣りが目的ではなく、乗馬をしに行ったのですが、飛行機から窓の外見た時、草原を流れる川が銀色の糸のように光っていたことを、今でも覚えています。

「Coralway(コーラルウェイ)」 JTA機内誌

今はJAL傘下のJTA(ジャパントランスオーシャン航空)ですが、昔は南西航空と言いました。那覇と八重山、宮古などの離島を結ぶ沖縄県民が「県民の足」と呼ぶ自慢の航空会社だったのです。ちなみに、今でも台風などで他の航空会社や船会社が欠航しても、JTAだけは最後まで欠航しません。
その機内誌が「Coralway(コーラルウェイ)」。「これでもか!」というぐらい沖縄のことしか載っていません(笑)。昔からこの機内誌をもらって帰るのが沖縄離島旅の私の楽しみ。これは2017年の真南風(マハエ)号=7・8月号。特集が良いですね、「幻の島へゆく」。久米島のハテの浜や西表島のバラス島など、いわゆる砂州のことがマニアックに解説されています。好き(笑)
CoralwayはJTAだけでなく、RAC(琉球エアコミューター)でも機内誌として配られます。もうすぐそのRACに乗って久米島だー!

さて、旅カナ的“海の本”、ひとりブックカバーチャレンジいかがだったでしょうか?あなたの好きな海の本も教えてくださいね。
ではまた来週!

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かもめブログライターご紹介

旅カナ

『海とかもめ部』飛び入り部員。元「ecolor[エコラ]」ブランドマネージャー、現「幸福のチョコレート」マネージャー。 旅が好きでこれまで旅した国は35ヵ国。趣味はカメラとダイビング。沖縄離島とフィリピンを主に潜り、経験本数は約500本。 特技は海の生き物のイラストをダイビングログブックに描くこと。インスタグラムで「お絵描きDiver 旅カナ」として作品を発表中(@nosekana)「海とかもめ部」ではブログ「海の写真館」連載担当。 イメージキャラクター:タンクを背負ったカンパチ

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