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屋久島の海で見た(見たかった)レアなネイチャーシーン

はいさい!海とかもめ部飛び入り部員の旅カナです。
夏も終わってないというのに早くも秋雨前線……集中豪雨のあった地域のみなさまご無事でしょうか?
前回に続き、台風直前の屋久島の海で出会ったお魚たちをご紹介します。ちなみに私が島を出た翌日から3日間、飛行機、フェリー、高速船が欠航し、島の人も旅行者も島を出られなかったそうです。離島では早め早めの判断と行動が必要ですね。時には潔い諦めも必要。

今日はちょっと珍しい行動をしている海の生き物たちをご紹介しましょう。

ニセアカホシカクレエビがイバラカンザシの上に乗っています。イバラカンザシは、まるで花のようで、海藻と思われるかも知れませんが、れっきとした動物です。普通、ちょっとでも触ろうとするとピュッと引っ込む臆病な生き物です。なのに、このエビときたら、こんなに堂々と上に乗っかっています。なんでや?!

同じイバラカンザシでもこちらはオレンジ色ですね。このように1つの種で多彩な色バリエがあるのが彼らの特徴。おかげでこのように“映える”写真が撮れたりします。英語ではクリスマスツリー・ワームという素敵な名前が付いてます。ミナミギンポ君、クリスマスツリーを見上げてなんだか笑ってますね。

これはヤクシマカクレエビという屋久島で発見されたエビです。乗っているアワサンゴに擬態しているのです。きれいですね。大きい方がメスで小さい方がオスだそうです。驚くのは、これを紹介してくれた屋久島のガイドさんの名前がその学名に付いていること。…ええ?!あり得ます?自分の名前が新種の生物の名前になるなんて?すごすぎる。学名Pliopontonia harazakiiといいます。ハラザキさん。覚えておいてくださいね。

この子はホシカゲアゴアマダイと言います。ダイビングされる方や海の生物に詳しい方ならこの写真を見て「え~?これはジョーフィッシュでしょ?」とおっしゃるでしょうね。その通り!これまで全部ひっくるめて「ジョーフィッシュ」と紹介されていた魚に和名が付いたのです!ちなみに和名のある12番目のアゴアマダイだそうです。巣穴から顔をのぞかせている姿はこんなにつぶらな瞳で超可愛いですが、穴から出たら「え?」っていうぐらい可愛くないです。オスが卵を口の中で育てることで有名です。いつかその口内保育とハッチアウトの瞬間を見たいです。

この子は割とよく見る子ですが、可愛いのでダイバーの人気者です。キンチャクガニと言います。「海とかもめ部」部長のとよさんのイメージキャラクターですね! 手に持っているのは、なんと切り取ったイソギンチャク!ポンポンのように見えるので、チアリーダークラブとかポンポンクラブとか呼ばれます。この個体の何が珍しいって、見て!ポンポンが紅白!!なんとおめでたい!ただでさえなんか応援されてる気がするのに、縁起がいいわぁ。

縁起がいいと言えば、この子。頭に天使の輪があるでしょう?! 見るとしあわせな気持ちになります。ハナゴンベという魚で、幻想的な色柄が大変人気のお魚です。私は「妖精さん」と呼んでいます。変わった行動というか、通常もっと深場で単独でいることが多いお魚なのですが、屋久島では-20mくらいの根に普通に群れていました。写真撮るの簡単すぎる。

満天の星空のようなこのお魚はシモフリタナバタウオと言います。実は見たかった行動があるのですが、今回は見られませんでした。それは、岩場の天井に産み付けた卵を守る姿。うーん、卵なかった。残念。でもドット柄のおしゃれなドレスをひらひらとなびかせて泳ぐ姿は、英語で“コメット”(すい星)と呼ばれて愛されてるの分かる!

いかがだったでしょうか?
ではまた来週!

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かもめブログライターご紹介

旅カナ

『海とかもめ部』飛び入り部員。元「ecolor[エコラ]」ブランドマネージャー、現「幸福のチョコレート」マネージャー。 旅が好きでこれまで旅した国は35ヵ国。趣味はカメラとダイビング。沖縄離島とフィリピンを主に潜り、経験本数は約500本。 特技は海の生き物のイラストをダイビングログブックに描くこと。インスタグラムで「お絵描きDiver 旅カナ」として作品を発表中(@nosekana)「海とかもめ部」ではブログ「海の写真館」連載担当。 イメージキャラクター:タンクを背負ったカンパチ

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